ミラーは不要! シフトレバーもなくなる! 10年後に消える可能性大のクルマの装備とは (1/2ページ)

この記事をまとめると

◼︎10年後には消えているかもしれない装備を紹介

◼︎カーボンニュートラルの加速がクルマを変える可能性がある

◼︎今では不便な装備でもよりブラッシュアップされることも考えられる

カーボンニュートラルの加速でクルマそのものが変わる可能性

 この先、2030年、2050年に向けて、自動車は、カーボンニュートラル、自動運転を始めとして、大きく変わっていくはずだ。少なくとも、純ガソリン車は10年後にはないはずである。

 しかし、自動車の変革はそれだけにとどまらない。今では当たり前の装備や技術面も、10年後、いや、それ以前にも消滅しているものが少なくないのだ。身近な装備で言えば、足踏み式ブレーキがある。自動運転技術に向けては、電子パーキングブレーキ、オートブレーキホールド機能は不可欠で、運転席足もとをすっきりさせる効果もあるため、近い将来、絶滅しているに違いない。

 クルーズコントロールも、自動運転技術に向けて必須の機能装備であり、すでに多くの車種で一定走行しかしないただのクルーズコントロールはなくなりはじめていて、渋滞追従はもちろん、高精度3Dマップによる、交通状況や道を読み、カーブ手前減速制御などを盛り込んだ高度なACC(アダプティブクルーズコントロール)に置き換わっていることは間違いない。

 いわゆるアナログメーターも絶滅危惧種の筆頭だ。すでにフルデジタル液晶メーターをスバル・レヴォーグ、ホンダe、日産ノートオーラなど、身近なクルマでも採用しているが、もう間もなく、デジタルコクピットに不可欠な各種インフォメーションを表示できるフルデジタル液晶メーターに置き換わるに違いない。逆に、クラシックなアナログ2眼メーターが懐かしくも新鮮に感じる時代がやってくるかも知れない。

 運転になじみ深いシフターも、電動化によって消滅している可能性大だ。すでにダイヤル式(ジャガーなど)、ステアリングコラムのレバー式(メルセデスベンツなど)、ボタン式(ホンダ車の一部)などに置き換わっているわけで、セレクターレバー、マニュアルシフトは消滅の一途をたどるはずである。

 今では数多くのスイッチ類が運転席まわりにあるが、ボイスコントロールはもはや常識で、すでにテスラのように、ほぼすべての操作をタッチパネルや音声で行うことが可能になっている。10年後を待たずとも、アレクサ×対応家電があるように、エアコンやオーディオ操作は言うに及ばず、「エンジンフードを開けて」「トランクリッドを開けて」、「運転席側の窓を開けて」、どころか、ミニバンのスライドドアでさえ、ボイスコントロールで開けられるようになるかも知れない。もっとも、バックアップとしてのスイッチはどこかに残るはずだが……。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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