昭和にブイブイ言わせてた「おっさん走り屋」がカムバックして「なんじゃこりゃ」! いまどきスポーツカーの「衝撃必至」な進化ポイント6つ (2/2ページ)

現行スポーツモデルは「決して高くない買い物」

 しかも、MTでやっかいな坂道発進を支援してくれる電動パーキングブレーキ&オートブレーキホールド機能まで完備しているスポーツカー、スポーティカーもある。停止後、自動的にブレーキを作動してくれて、アクセルを踏むまで保持。発進にはクラッチ操作が必要なものの(3ペダルのMTだから当然)、クラッチを戻し、アクセルを踏めば楽々、発進できるというわけ。

 そうそう、現代のクルマには、高速走行を楽にしてくれる、ACC(アダプティブクルーズコントロール)が付いていることが多い。以前はAT車、2ペダルのマニュアル車だったものが、今ではMT車にも付けられるようになっている。カムバック系おっさん走り屋にとっての70~90年代のクルーズコントロールと言えば、車速を一定に保つだけの機能だったはずだが、今は違う。前車に追従し、車速を自動的にコントロール。ペダル操作不要でそれができるのだから(ATと違い、ギヤチェンジが必要な場面ではギヤチェンジしなくてはならないが)、高速走行は楽々、安全(追突防止という意味でも)だ。

 というわけで、現代のスポーツカー、スポーティカーはあらゆる面で進化。カムバック系おっさん走り屋なら、それを実感する感動さえ、手に入るということだ。もっとも、初代サバンナRX-7が100万円台中半、初代ユーノスロードスターもまた100万円台から買えたことからすれば、今のスポーツカーは、たとえばマツダ・ロードスターのベースグレード、S 6速MTで263.35万円、特別仕様車の990S 6速MTで289.3万円。GRヤリスの4WDなら396万円から。先代は若者が手に入れやすかった価格だったトヨタ86=GR86も、一般ユーザー向けのベースグレードとなるSZで300万円オーバー。日産GT-Rに至っては1000万円オーバーだ。

 久しぶりにスポーツカー、スポーティカーの価格表を見て、70~90年代と比較して驚くかも知れないが、走行性能が飛躍的に高まり、機能、装備、安全性能が大きく進化し、充実しているのだから、物価上昇を考えてもそれは当然。純ガソリンエンジンのスポーツカー、スポーティカーが、もう何年かすると新車で手に入れられなくなるとすれば、決して高くない買い物と考えるのが正解ではないだろうか。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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