伝説の名車「トヨタ2000GT」のフェンダーにある「謎の蓋」! 開けると「トヨタの思い」が詰まっていた

この記事をまとめると

■トヨタ2000GTに備わる蓋の正体を解説

■左右にひとつずつ用意されており、それぞれに機能がある

■当時からデザインも徹底的に追求されていた

トヨタ2000GTは機能だけではなくデザイン美も極めていた

 トヨタを代表する車種として、未だに圧倒的な存在感を放っているトヨタ2000GT。当時のフラッグシップモデルであるクラウンのおよそ2倍という車両価格であったが、それでもなお、売るほどに赤字となると言われるほど利益を度外視して作られた車種となっている。

 それだけに、現在ではクラシックカーのオークションで1億円を超える価格で落札されるなど、その価値はむしろ上がり続けているといってもいいだろう。

 そんな2000GTだけに何となくのルックスなどは把握していても、詳細については詳しくないという人も多いことだろう。博物館や旧車イベントで展示されている姿をみることはあっても、なかなか細かな部分までチェックすることは難しいためにやむを得ないとも言える。

 2000GTのエクステリアをチェックしていくと、フロントドアの前方、フェンダーの後端部分に謎の四角い切り欠きがあることに気づくハズ。果たしてこの部分はどうなっているのだろうか?

 結論から先に言ってしまうと、この部分には運転席側にはバッテリーが、助手席側にはエアクリーナーボックスとウォッシャータンクが収められている。

 美しいロングノーズを持つ2000GTではあるが、強固なX型フレーム構造の2000GTは意外にもエンジンルーム内のスペースに余裕がなく、エンジンルームを開けたときの美しさにもこだわった結果、このバッテリーとエアクリーナーボックス、そしてウォッシャータンクをフェンダーの内側に追いやったといわれているのだ。

 つまり、近年のドレスアップカーで使われている“不要なものは極力見せない”という手法をすでにこの時代から採用していたということになり、それだけ2000GTにかける思いが強かったということなのだろう。

 また、エアクリーナーボックスについてもフェンダー部分はエアクリーナーエレメントを収める部分となっていて、キャブレター部分に備わるボックスから吸い込んだエアを一旦貯めるチャンバー的な要素も兼ね備えているため、単に見ためだけのものではない点はさすがトヨタといったところだ。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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愛車
日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
趣味
長距離ドライブ
好きな有名人
ザ・リーサルウェポンズ

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