「ディーゼルにガソリン」「ガソリン車に軽油」! 燃料入れ間違えはたとえ走れても深刻なダメージを負う可能性大 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■セルフ方式のガソリンスタンドが普及して久しい

■便利である反面、燃料の入れ間違いなどのトラブルが起こることも

■その際クルマに起こる症状と対処法を解説する

便利なセルフスタンドだが時に重大なトラブルも!

 自動車を取り巻く環境で、ここ10年間で大きく変わったものに、スタンドの係員ではなく自分自身で給油を行うセルフ方式によるガソリンスタンドの普及が挙げられる。ヨーロッパやアメリカでは以前から普及していた方式だが、日本でもついにこの方式になるのか、と少々嬉しく思った記憶がある。有人スタンドの特徴は、給油中の時間を利用して、窓拭きサービスや灰皿の掃除、場合によってはエンジンルーム内の点検などを行ってくれる点だが、逆にこれらのサービスを煩わしく感じていた人も少なからずいたはずだ。

 その点、自分自身で給油を行うセルフ方式のスタンドは、マイペースで給油行うことができ、煩わしく声をかけられることもなく、支払い作業を済ませたらさっさと立ち去れる気楽さがあって、個人的には好きである。しかし、給油作業を自分自身の判断で行うセルフ方式は、時としてとんでもないミスを誘発する場合がある。もっとも深刻なケースが、燃料の種別間違いだ。ガソリン車に軽油、ディーゼル車にガソリンを給油するケースだ。

 現在のセルフスタンドは、給油開始の段階で燃料種別を選択する方式となっているため、選択画面でレギュラーガソリンを指定してから誤って軽油の給油ノズルを操作しても、燃料は出てこないシステムとなっている。問題なのは、ふだんガソリン車に乗っている人がレンタカーなどでたまたまディーゼルエンジン車を使った場合で、給油の際、無意識にガソリンを選択してしまい、ディーゼル車にガソリンを給油してしまったようなミスだ。

 かつて、ヨーロッパでは、車両の給油口形状をガソリンとディーゼルで変え、また給油ノズルの形状をガソリンと軽油で変えることで、ガソリン車に軽油ノズル、ディーゼル車にガソリンノズルが入らないようにして給油ミスを防ぐ措置が講じられていた。なるほど、これなら入れ間違いを防ぐことができる、と興味を引かれた覚えがある。


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