数年持続を謳っていてもノーメンテじゃない! クルマのコーティング後に必要なお手入れとは

この記事をまとめると

■いま多くの人が愛車にボディコーティングを施している

■施工によってボディケアがラクになるが、何もしなくていいわけではない

■クルマのコーティング後に必要なメンテナンスについて解説する

コーティングを施していても水平面には汚れが残りやすい

 ディーラーのサービスメニューとしても定着していることから、ボディコーティングは今や常識となっている面もある。今一度、効果効能を整理しておくと、撥水もしくは親水で、水とともに汚れが流れ落ちるため、汚れが付着しにくくなる。また、硬い被膜で塗装をガッチリと守ることからワックスが不要で、手入れは洗車のみで済み、光沢についても長続きするというのがある。施工しておくとボディケアがかなりラクになると言える。

 ただし、1度かけてしまえばなにもしなくていいわけではない。汚れについては完全にすべてが流れ落ちるわけではなく、ボンネットやルーフなど水平面にはとどまってしまうこともある。汚れにくいというだけで、洗車は必要だ。また塗装に対してあとから追加した被膜ということもあって、強固を謳っていてもどうしても剥がれてきてしまうのも事実。その対策のため、多くの施工店ではメンテナンスの実施を推奨している。5年間効果持続というのにメンテナンスは必要なのかという質問がよくあるが、簡単に言ってしまえば液剤を再度塗ることで、薄くなった被膜を元に戻す作業と言っていい。やはりあとから塗り込んで作った被膜には限界があるとも言える。

 このメンテナンスはディーラーで新車時施工したものはとくに注意が必要で、1年に1回などのメンテナンスを受けないと効果についての保証が切れてしまう場合が多い。ディーラーでの新車施工は下地のコンディションがいいので磨かないで塗っていることもあるし、入庫促進も目的だったりするので、このような厳しい対応になっているというのがある。ただし、鏡面仕上げレベルの磨き、そして高性能な液剤を使用する場合でもメンテナンスは勧めていて、仕上がりを維持するためには必要としている。実際に洗車しながら被膜の状況を確認して必要に応じて再施工して補修してくれるので、お願いするほうがいいだろう。

 施工した場合、注意したい点はほかにもあり、撥水タイプの場合、非常に丸い水玉ができるので雨のあとに急に晴れると太陽光によって塗装が焼けるレンズ効果が起こりやすい。また汚れによってはコーティング被膜を侵してしまいシミになる場合もあるので、たまの洗車以外はなにもしなくてもいいということにはならない。

 やはりある程度汚れたら洗車をしたいし、鳥フンなどが付いたら取り除くなど、一般的な配慮は必要だろう。直接的には大丈夫だとしても、コーティングの効果をできる限り伸ばすという点では有効だ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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愛車
フィアット500(ヌウォーバ)/フィアット・プント/その他、バイク6台
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レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
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遠藤ミチロウ、岡江久美子

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