否定派も肯定派で意見はまっぷたつ! 「デジタルインナーミラー」の「慣れ」じゃどうにもならないデメリットとは (1/2ページ)

この記事をまとめると

■デジタルインナーミラーという先進装備がある

■使い勝手に関しては意見が分かれる

■メリット・デメリットを解説する

意見がまっぷたつに割れる先進装備!

 新型車の運転席に座ってみて、ふとルームミラーを見て違和感を覚えたことのある人はいませんか? 近年、軽自動車にも採用され始めているのが、見た目は従来の鏡と似ているのですが、じつは鏡ではなく、リヤウインドウ上部に設置されたカメラの映像を映し出す液晶ディスプレイとなっている、「デジタルインナーミラー」という先進装備。一部のモデルでは、ルームミラーだけでなくサイドミラーにも同様のシステムが採用されています。

 従来の鏡に後方を映すタイプのルームミラーであれば、後部座席のヘッドレストやリヤウインドウの枠などが映っているはずなのに、デジタルインナーミラーは車体の外側を映し出すので、それが映りません。なので違和感を覚えた人は、「いつもとなんか違う」と感じたのではないかと思います。でもそれこそが、デジタルインナーミラーの大きなメリットのひとつ。後部座席に体格の大きな人が座ったり、荷室に荷物が満載になっている場合には、ルームミラーからの後方視界が遮られてしまいます。デジタルインナーミラーなら、車内の状況に関係なく、つねにクリアな後方視界が確保されるのです。

 ただ、さまざまな年齢や性別のドライバーに話を聞いてみると、デジタルインナーミラーは「便利」と感じる人と「気持ち悪い」「いらない」という人の意見がまっぷたつに割れるのです。

 まずは好意的に捉えている肯定派の意見として、やはり「視界が邪魔されない」というのが大きな理由。映し出される範囲(角度)も広がるし、雨の日などにリヤウインドウの一部が曇ってしまっても、デジタルインナーミラーなら曇って見えなくなることがないのがいい、という人や、真っ暗な場所でも従来のミラーより見やすい、という人もいました。確かに、カメラの感度を高めれば夜間でも明るく映し出すことも可能なのがデジタルインナーミラー。高性能化に伴って、夜間の見やすさが向上するのはドライバーとして嬉しいポイントです。

 また、いちいちミラーの角度を合わせなくていいから便利。というのも肯定派の意見です。デジタルインナーミラーは、スマホなどと同じ液晶ディスプレイなので、どの角度から観ても画像の向きが変わることがありません。そのため、ドライバーによって運転ポジションが変わったとしても、そのまま同じ角度で使ってもまったく問題ないのです。鏡では、そうはいきませんよね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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