話しかけられた瞬間に「拒絶」はもったいない! ガソリンスタンド店員の「声かけ」の本音を「元中の人」に聞いてみた (2/2ページ)

ときにはおトクな情報やアイテムが手に入ることもある

■断られること多かったと思いますが、怖さを克服するコツとは?

 とにかく実践あるのみ。いろいろなお客様と接することで経験を積みました。待っていても売れる確率は限りなく低いですし、とにかくダメ元でお声がけしましたね。

 その分、たくさんの失敗をしましたよ。失敗を恐れないことも大事かもしれません。慣れるというより思い切って話しかけてみる、それでお断りされたらさっと引く。そんなイメージです。

■失敗談のエピソードを聞かせてください

 よくあったのはお客さまにお声がけしたら電話中だったことですね。また、すでに先輩がお声がけしてお断りされたお客様に話しかけてしまったり……。あと、値引きしすぎたこともありましたね。

■これだけはお客様から言われたくないことは何ですか?

「ガソリンスタンドだからなぁ……」といったニュアンスで言われてしまうと辛かったです。

■もっとも高い売りものは何ですか?

 タイヤ&ホイールセットで25万円もの商品をお買い上げいただいたことです。

■これまででもっともうれしかったことは何ですか?

 勤務先のガソリンスタンドを辞めるときにお客様から餞別として2万円もいただいたり、「名残惜しいから連絡先を教えてほしい」と言ってくださったり……。退職したいまでもプライベートでお付き合いのある方との出会いがあったり……。頑張った甲斐あって、信頼していただけた証かなと感じています。

■信頼できる店員の見わけ方は?

 メリットだけでなく、デメリットもきちんと説明してくれる人、専門用語を連発するのではなく、クルマに疎い人にもわかりやすく説明してくれる人です。

■まとめ:「この人なら大丈夫そう」という直感は当たっている?

 クルマの購入の決め手のひとつに「担当セールスの人柄」を挙げる方がいます。クルマを購入するのはゴールではなく、スタート。「この人なら大丈夫そう」という直感を信じた結果、長い付き合いになる可能性もあるので当然といえます。

 ガソリンスタンドの場合、そこまで親密ではないにせよ、行きつけの店舗を決めている方も多いはず。店員さんが声をかけてきたら無下に断らず、話を聞いてみてください。思いがけず、おトクな情報や商品が手に入るかもしれませんから。


松村 透 MATSUMURA TOHRU

エディター/ライター/ディレクター/プランナー

愛車
1970年式ポルシェ911S(通称プラレール号)/2016年式フォルクスワーゲン トゥーラン
趣味
公私ともにクルマ漬けです
好きな有名人
藤沢武生

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