値段の差は安心の差？　「認定中古車」と「中古車専門店」の「価格帯の違い」の理由をそれぞれに聞いてみた

この記事をまとめると

■中古車を扱う店舗には「認定中古車屋」と「中古車屋」がある

■前者は価格は高めだが品質が高いことが多く、後者は安価だが品質にばらつきがある

■最近はサブスクで中古車を選ぶこともできるので使い方次第では賢い選択かもしれない

中古車は果たしてどこで選ぶのが賢いのか

　最近は安全装備や運転支援機能の充実により、新車の価格が高くなった。さらに半導体などの供給不足も続き、新車の納期も依然として長い。そこで中古車の購入を希望するユーザーも増えている。

　中古車の需要が増えたことで、中古車価格も以前に比べて高まった。よって、新車、中古車ともに購入しにくくなったが、改めて中古車の買い方を考えてみたい。

　中古車は主に中古車販売店で購入するが、そこには中古車を専門に扱う販売会社と、メーカー系列の新車販売会社によって運営される中古車店がある。

　中古車の価格を見ると、中古車販売店は、極端に安価な車両も扱う。これに比べると、メーカー系列の新車販売会社が運営する中古車店舗は、極端に安い車両は少ない。価格帯にも違いがある。

　この点をメーカー系列の中古車店舗に尋ねると、次のように返答された。

「取り扱う中古車の多くは、新車を販売したときに入荷した下取り車になる。そのために全般的に程度が良く、価格も高めだ。保証も付けやすい」。

　一方、中古車専門の販売店は以下のようにコメントした。「オークション（中古車のセリ市）を含めて、さまざまなルートを使って車両を入手している。したがって価格帯や車種の幅も広い。大量に扱うから安価な車両もそろえられる」。

　中古車専門店で選ぶときの注意点も尋ねた。「ユーザーが車両の良し悪しを見抜くのは困難だから、スタッフと話をして、安心できる店を見分けるのがコツだ。修理の可能な工場を備えた店舗で、保証の付帯された中古車を選ぶと、不具合が生じたときの対応も受けやすい」。

　さらに、最近は中古車のカーリースも見られる。代表的なサービスは、トヨタ車を対象にした「KINTO ONE 中古車」だ。新車の定額制カーリース、KINTOで使われたトヨタ車を、改めて中古車のカーリースとして貸し出すサービスになる。

　KINTO ONE 中古車は解約金フリープランのみで、使用期間は2年間に限られる。アクアX 2WD（2022年式で走行距離は1.2万km）の場合、申込金が28万7760円で、月々の支払い額は4万7960円だ。

　同じアクアX 2WDを新車で契約すると、解約金フリープランの場合、申込金は23万7930円で、月々の支払い額は4万2570円だ。中古車が2年で新車は3年という契約期間の違いはあるが、月々の出費は新車のほうがむしろ安くなる。中古車をカーリースで利用するときは、申込金や月々の支払い額を新車と比較して考えたい。