メーカーの看板車種だからこそ最新技術をフル投入! BMW5シリーズがフルモデルチェンジを敢行 (2/2ページ)

パワーユニットもシャシーもテコ入れ!

 パワートレインは「電気」「ガソリン」「ディーゼル」と3種類設定されており、電気自動車の「i5」からは、「BMW i5 M60 xDrive」と「BMW i5 eDrive40」が日本で販売される。

 前者は最高出力261馬力(192kW)を発揮するひとつの電気モーターが前輪に、最高出力340馬力(250kW)を発揮するひとつの電気モーターが後輪にある、4輪駆動モデルのMパフォーマンス・モデルとなっており、システム・トータルでの最高出力は601馬力(442kW)、最大トルクは820Nmと、Mの名に恥じないハイパフォーマンス性能がウリだ。パフォーマンスを数字で例えると、0-100km/hをわずか3.8秒で駆け抜ける。

 ボディ床下に収納されているリチウムイオン電池の総エネルギー量は81.2kWhであり、一充電での走行可能距離は455〜516kmと、走行距離が長いのも魅力だ。

 後者は最高出力340馬力(250kW)を発揮するBMW伝統の後輪駆動モデル。最大トルクは430Nmであり、スポーツ・ブーストまたはローンチ・コントロール機能が作動している場合、0-100km/hを6.0秒で駆けぬけるという。ボディ床下に収納されているリチウム・イオン電池の総エネルギー量は81.2kWhであり、一充電での走行可能距離は477〜582kmとこちらもロングレンジ。Mほどのハイパフォーマンスを求めていないのであればこちらでも十分だろう。

 ガソリンモデルとディーゼルモデルも見てみよう。

 まずはもっともオーソドックスと言える「BMW 523i」。こちらは、BMWグループが誇る「EfficientDynamicsエンジン」の新世代モジュール式高効率2リッター直列4気筒BMWツインパワーターボガソリンエンジンを搭載しているのが特徴だ。

 このエンジンは、従来のユニットと比較してより高精度なターボシステム&バルブ制御に加え、ツインインジェクションを搭載したミラーサイクルエンジンへと進化。より低燃費かつダイナミックな走りを実現すると同時に、48Vマイルド・ハイブリッド・システムが組み合わされ、システム・トータル最高出力190馬力(140kW)、システム・トータル最大トルク310Nmを発揮するスペックとしている。

 そしてもう1台は「BMW 523d xDrive」。このモデルは先述の「BMW 523i」と同じコンセプトのエンジンを搭載しているが、こちらはディーゼルとなっている。従来のエンジンと比較して、ピストンの軽量化等の改善に加え、低速側を可変ウイングとしたシーケンシャルツインターボの電子制御精度を向上させたうえで、48Vマイルド・ハイブリッド・システムが組み合わされているのが特徴。システム・トータル最高出力197馬力(145kW)、システム・トータル最大トルク400Nmを発揮する。

 これらのモデルは、BMWらしいハンドリングを追求するためにシャシーまわりも一新されている。例えば、ロングホイールベース、フロントアクスルとリヤアクスルのトレッド幅の拡大、同社のお家芸とも言えるほぼ完璧にバランスの取れた50:50の前後重量配分、軽快なフットワークに欠かせない軽量構造や接続剛性の向上と、最新技術を惜しみなく投入しているのだ。

 そのほか、可変ステアリングレシオを備えたスポーツステアリングが全車標準装備されていたり、4輪操舵を可能とするインテグレーテッドアクティブステアリングと電子制御のショックアブソーバーを備えたアダプティブサスペンションが「BMW i5」に標準装備、「BMW 523i」および「BMW 523d xDrive」にオプション設定されているのも見逃せない。

 Mパフォーマンス・モデル「BMW i5 M60 xDrive」には、さらにアクティブロールコントロール機能を備えた電子制御スタビライザーを含むアダプティブMサスペンションプロフェッショナルを標準装備。BMWにおける最新装備がこれでもかというほど投入されている。

 そしてさらに、BMWではすっかりお馴染みとなった「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」をはじめ、安全機能・運転支援システム「ドライビングアシストプロフェッショナル」、完全自動駐車が可能となる「パーキングアシストプロフェショナル」を標準装備としている。

 このほかにも車載カメラを使用した全方向(前後&左右)記録可能なBMW ドライブ・レコーダーを標準装備していたり、車両の異常をスマートフォンに知らせるアラームシステム、最新のBMW iDriveおよびBMWオペレーティング・システム8.5などなど数えきれないほどの最新装備が満載だ。

 BMWの新しい顔とも言える新型5シリーズは、798万〜1548万円の価格帯で全6モデルが展開される。新時代のBMWをいち早く体感したいなら、新型5シリーズに決まりだろう。

 なお、納車は、BMW 523iおよびBMW i5については本年第四四半期以降を、BMW 523d xDriveについては2024年第一四半期以降を予定しているとのこと。


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