大人気モデル「MAZDA3」の源流となるCセグメント! 欧州で高評価を得たマツダの主力モデル「アクセラ」を振り返る (1/2ページ)

この記事をまとめると

■マツダの人気ハッチバック「アクセラスポーツ」を振り返る

■ファミリアの後継モデルとして高い走行性能をウリに販売されていた

■3代目から「魂動デザイン」に切り替わり、後にMAZDA3となった

欧州市場で評価されたマツダの主力モデル

 ファミリアの後継モデルとして登場したアクセラ。セダンとともにラインアップされた5ドアハッチバックのアクセラスポーツは、とくに欧州市場で人気を得たモデルです。

 現在、国内販売モデルも海外向けと同じ「MAZDA3」と車名が変更されましたが、アクセラスポーツが初代からどのように変遷していったかを紹介していきましょう。

アクセラスポーツとは

 初代アクセラが登場したのは2003年。長年、マツダを支えたコンパクトカー「ファミリア」の後継モデルとなるべく登場した初代は、「従来のコンパクトカーの概念を変える次世代商品」を目指し開発されました。

 そんな初代アクセラは4ドアセダンと5ドアハッチバックをラインアップ。5ドアハッチバックはアクセラスポーツと名付けられています。

 5ドアハッチバックのアクセラスポーツは2、3代目にも引き続き設定。国内外に数あるCセグメントハッチバック車のなかでも高い走行性能をウリとして販売されました。

 国内ではイマイチ人気を得ることはできませんでしたが、海外市場では好評を博したアクセラ。3代目がフルモデルチェンジで次期モデルに移行する際、車名を海外モデル同様「MAZDA3」と改名してブランドが消滅しました。

初代(2003年)

ボディサイズ:全長4485mm、全幅1745mm、全高1465mm、ホイールベース2640mm

 セダンとともに初代アクセラに設定された5ドアハッチバックは、前述したとおりアクセラスポーツと名付けられました。ただ、初代アクセラスポーツについてマツダは、5ドアハッチバックではなく5ドアワゴンと表記していたことが特徴です。

 また、大きな特徴といえば、プラットフォームを当時、同じグループ(フォード傘下)に属していたボルボと共同開発したこと。初代のボディは高い衝突安全性能を誇っていたので、ボルボのノウハウが大いに活かされていたことは間違いないでしょう。

 デビュー時に用意されたパワーユニットは3種類。ZY-VE型1.5リッター直4、LF-DE型2リッター直4、L3-VE型2.3リッター直4といずれもガソリンエンジンでした。

 2006年のマイナーチェンジでL3-VDE型2.3リッター直4ターボエンジンを搭載するスポーツグレード「マツダスピードアクセラ」を追加。

 最高出力264馬力を発揮するターボエンジンを搭載した同車はパワーユニットだけでなく、専用の足まわりや18インチホイールを装着するためのワイドフェンダーを身につけるなど、標準モデルとは一線を画すモデルに仕立てられました。

 初代はセダンを含め、発売開始から3年弱で生産台数200万台を達成。その多くが海外で売れたとはいえ、アクセラはマツダの新たな基幹車種となることに成功しました。

2代目(2009年)

ボディサイズ:全長4490mm、全幅1755mm、全高1465mm、ホイールベース2640mm

 初代のあとを受けて2009年に登場した2代目アクセラ。初代同様、5ドアハッチバックのアクセラスポーツがラインアップされています。ただ、すでに国内市場でワゴンブームが去っていたこともあり、2代目アクセラスポーツは、5ドアワゴンと表記されることはありませんでした。

 2代目の大きなトピックスといえるのが、新たに開発した自動アイドリングストップ機構「i-ストップ」を装備したことでしょう。

 アイドリングストップ機構はすでに多くの車種に搭載されていましたが、「i-ストップ」はエンジンの燃焼圧力を利用して再始動するのが特徴。ほかの機構に比べ再始動時間が約半分となる0.35秒を可能としました。

 この「i-ストップ」は、LF-VDS型2リッター直4直噴エンジンに組み合わされましたが、このほか、エントリーグレード向けのZY-VE型1.5リッター直4、4WD仕様に組み合わされるLF-VE型2リッター直4、マツダスピードに搭載されるL3-VDT型2.3リッター直4直噴ターボがラインアップされています。

 ただし、2011年に行われたマイナーチェンジ時に2リッターエンジンはスカイアクティブテクノロジーを取り入れたPE-VPS型直4直噴エンジンに刷新されました。


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