もはやトラックとは思えない「ユーザーフレンドリー」っぷり! 「運転指導」までしてくれる新型スカニアSUPERのハイテク度がヤバイ

この記事をまとめると

■スカニアはスウェーデン発祥のトラックメーカーで大型トラックの分野で世界第3位の生産台数を誇る

■2023年11月に新型スカニアSUPERが登場した

■新型スカニアSUPERの先進機能について解説

注目はドライバーアプリの導入!

 スカニアは、120年の歴史を持つスウェーデンが発祥のトラックメーカー。現在は、フォルクスワーゲンの傘下にある。大型トラックの分野では、ダイムラー、ボルボに次ぐ世界第3位の生産台数。わが国では一時期、日野自動車と提携して「日野スカニア」ブランドがあったから、トラック輸送の関係者間では認知度が高い。

 現在は日本法人「スカニアジャパン」が販売・メンテナンスを手がけている。同社製の路線バス/2階建てバス/連接バスなども国内各地で走っており、それぞれ高い評価を受けている。

 今回フルモデルチェンジをした「スカニアSUPER」は、DOHC直列6気筒13リッターのハイパワーエンジンを搭載。欧州で求められる厳しい環境性能や効率化に対応して、CO2 排出量の削減や正味熱効率の向上を実現している。

 さらに、燃料消費の削減を目的にデジタルサービスエコシステム「My Scania」を導入した。これは、同社独自のオンラインプラットフォームである。

 同システムを利用することで、車両の稼働状況やドライバーの安全&運行状況を、運行管理者がPCなどからリアルタイムで把握することが可能になる。これにより、ドライバー個々の運転スタイルや運行状況を自動的に把握すると同時に、改善ポイントを示すことで最適な運行状況を作り出し、燃費の向上につなげるわけだ。また、車両ごとの点検・整備予定日をシステム上に登録すれば、車両の稼働時間を効率的に管理することもできる。

 最大の注目点は、なんといってもドライバーアプリの導入であろう。これは、ドライバーが直接手持ちのスマホにアプリをインストールするタイプのものだ。当該ドライバーの運転状況や運行スタイルを認識し、それを評価して改善提案を行う機能を持っている。言い換えれば、アプリが最適な運転を教えてくれるというわけだ。先の「My Scania」と併せ、安全運行につなげるのももちろんであるが、運転操作の最適化によって燃費の改善を図っているのだ。

 ドライバーに対するサポートはアプリだけではない。視認性や機能性に優れたフルデジタルクラスター(大型ディスプレイを使用したデジタルメーター)を搭載した、スマートダッシュを採用しているのだ。ディスプレイは2基設置されており、ステアリング後部にあるのは、車速/エンジン回転数などの車両情報を中心に表示する。

 また、周囲の車両や歩行者などと安全距離を保つための装置である、先進運転支援システム(ADAS)にも連動しているのだ。ダッシュボードの中央にあるのは、センターインフォメーションディスプレイで、情報表示やAV関連機器などの操作が集約されている。画面はデジタルタッチ・スクリーンになっており、ドライバーはもちろんのこと、助手席側からの操作性も抜群だ。

 ほかにも、キャビン内室内空間の快適性・プレミアム感を向上させるなど、同車はトラックドライバーの負担軽減に注力したつくりになっている。近い将来には、「My Scania」「ドライバーアプリ」「スマートダッシュ」の連動性を一層高めることで、操作性や安全性がますます進化していくことになるだろう。


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