検定中の教官を脅すと「公務執行妨害」! 補助ブレーキを踏まれたら即検定終了! 自動車教習所にまつわる噂を元教官が解説

この記事をまとめると

■教習所に関するウワサは本当なのか元教官が解説

■技能検定中に補助ブレーキや補助ハンドルをされたら本当にアウトとなる

■教習所ごとに難易度が異なるケースはほとんどないが、教官次第で若干差が出る場合がある

「ブレーキを踏まれたら試験に落ちる」は本当?

 教習所にはさまざまなウワサがあり、ウソか本当かわからないまま教習所を卒業してしまうこともあるでしょう。今回は、ウソか本当かわからなかった教習所のウワサや都市伝説について、教習所に勤務していた元教官が解説します。

補助ブレーキを踏まれたら試験は一発アウト

「ブレーキを踏まれたら一発アウト」というのは、すでに多くの人が知っているかもしれません。この「ブレーキを踏まれたら一発アウト」という話は、おそらく試験(技能検定)中のことを指していると考えられます。

 たしかに、試験中に教官に補助ブレーキを踏まれたり補助ハンドルを取られたりした場合、試験の中止事項に該当するため一発アウトとなります。ただし、教習中に補助ブレーキを踏まれたり補助ハンドルを取られたりしても、教習の課程が進まないということはありません。むしろ、危険な場面であるにもかかわらず、教官が補助ブレーキを踏んだり、補助ハンドルを取ったりしないほうが危険です。

試験中の教官の妨害行為をすると「公務執行妨害」になる

 運転の試験の採点をする教官は、教習所という会社の社員ですが、試験中(検定中)に限り「公務員」という扱いになります。つまり、「みなし公務員」ということです。そのため、試験中の教官(試験官)に脅迫や暴力など公務の妨害をした場合は、最悪の場合「公務執行妨害」となります。

 刑法 第95条「公務執行妨害及び職務強要」には、「公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行または脅迫を加えた者は、3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金に処する」と定められているだけでなく、「公務員に、ある処分をさせ、もしくはさせないため、またはその職を辞させるために、暴行または脅迫を加えた者も同様とする」と明記されています。

 つまり、「試験(技能検定)に受からせなかったら……」のように脅すと、「公務執行妨害」になる可能性があるということです。

教習所ごとに難易度が違うってホント?

 教習所ごとに難易度や教習または試験の厳しさが違うというウワサもよく流れます。このウワサは、半分本当で半分ウソといえるでしょう。

 教習所(指定自動車教習所)では、指導の要領やどの程度であれば次の教程に進めるかなど、おおよその基準が定められています。そのため、基本的に教習所や教官ごとの差はありません。といいたいところですが、実際の現場では教官という人間が次の教程に進めるかを判断するため、裁量はその教官に委ねられているのが実情です。よって、教官によって厳しさが違ったり、教習所ごとに難易度が違うといったウワサが流れているのではないかと考えられます。

教習所の細かな規定がウワサとなって広まっていることは多い

 教習所、教習をする教習指導員、試験の採点をする技能検定員に対しては、細かな規定が数多く定められています。この細かな規定がいつの間にかウワサとなって広がり、ウソか本当かわからない都市伝説のようになっていると考えられるでしょう。


齊藤優太 SAITO YUTA

ライター/インストラクター/ジャーナリスト

愛車
A4 35 TDI
趣味
ドライブ・洗車・音楽鑑賞・楽器演奏
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