この記事をまとめると
■ガソリンスタンドでは給油中の携帯電話の使用は禁止されている
■東京消防庁の実験では各種操作を数百から数千回しても発火しなかった
■禁止されている理由のひとつに「注意力散漫によるトラブル防止」が挙げられる
スマホの操作で本当に火事って起こるの?
セルフのガソリンスタンドに行くと、給油機のところに禁止事項として「給油中の携帯電話の使用は禁止です」と書かれている。
その理由について、「携帯電話の発する電磁波や静電気によって引火の恐れがあるため」という説があるが、実際のところどうなのだろう。
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東京消防庁では、過去に携帯電話が火源となって可燃性蒸気が着火するか否かについて、確認することを目的とした実証実験を行っている。この実験では、携帯電話からの発信実験924回、着信実験800回、バッテリ一着脱実験を4000回行ったところ、いずれも爆発は発生しなかったとのこと。
そして、「以上の実験結果から通常の携帯電話の使用では、爆発性混合気は着火しないと考えられる」と東京消防庁は結論付けているので、ガソリンスタンドの敷地内や、給油中のクルマのそばでも、通常の状況下、通常の使い方であれば、スマホの使用が原因で火災が起きる心配はないといえる。
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最近はスマホのアプリで、ガソリン代が値引きになったり、支払いができる給油機が普及しているので、当然といえば当然だが、とりあえずスマホの発する静電気その他は、安全上支障はないということだ。
ではなぜ、ガソリンスタンドの給油機には、「給油中の携帯電話の使用は禁止です」と書かれているのだろう?
コスモ石油のコスモエネルギーホールディングスによると「給油中のスマホの使用は通話や画面を操作することで、注意力が散漫になり、吹きこぼし等につながるから」とのことで、禁止にしているとのこと。
これはたしかに納得できる。
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給油中は給油に集中しないと思わぬトラブルのもととなる。スマホの使用が直接火災の原因になることはないにせよ、給油作業中にスマホで通話したり、画面を注視したり、各種操作を行うのは、注意力散漫になりトラブルの元になるので、厳禁だということを覚えておこう。