ディーゼルエンジンはトラックやバスに搭載されることが多い
大きなトルクを発生することができるディーゼルエンジンは、静かで快適さが求められるファミリーカーではなく、パワー重視のトラックやバスといった商用車に搭載されていることが多い。ディーゼルエンジンにはガソリンエンジンのような点火系と呼ばれる機構がついておらず、軽油が高温によって自然発火しやすいように圧縮比が高い構造になっているのが特徴。ガソリンエンジンでは圧縮比が11以下であるのに対し、ディーゼルエンジンでは大体20前後に設定されている。
その違いはもちろん、燃料の性質に合わせたもの。それゆえに、異なる燃料を入れてしまうことは許されないのだ。
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そんなディーゼルエンジンにはどのような特徴があるのか。トラックやバスなどに適しているということは、もちろんトルクに優れているということを指し示す。しかし、ディーゼルエンジンにはガソリンエンジンよりも振動や騒音が大きいという弱点がある。一般的な乗用車とトラックを比較したとき、即座にエンジン音の大きさに気づくに違いない。
対するメリットは、経済性に優れているという部分。ディーゼルエンジンは燃焼効率が高いため、燃費がよくなる。それに加えてガソリンよりも単価が安い(税金が安い)軽油を燃料としていることで、輸送コストを抑えることができるのだ。
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近年では、ディーゼルエンジンを搭載した乗用車も多く見かけるようになってきた。遅い、うるさい、振動が大きいといったイメージをもつディーゼルエンジンなのだが、技術の進化によってガソリン車をも上まわるような動力性能を持つモデルが増えてきたのだ。それに加えて経済性にも優れたディーゼルエンジン車は、近い将来自動車産業を大きく変える存在になるかもしれない。