タイヤ磨きのゴムにアースベルトにロゴが光るスピーカー! 昭和&平成オヤジ感涙のほぼ消滅した自動車パーツ (2/2ページ)

ゴムや布をぶらさげてタイヤを磨く!?

 そのひとつが、トラックなどに多く取り付けられていたタイヤ部分のゴムや布などの切れはし。これはタイヤに当たる状態でゴムや固めの布切れなどをぶら下げ、走行時に回転するタイヤと擦れることで綺麗に磨くというものだ。見た目は不細工だが、タイヤを綺麗にするという逆の目的が存在するのである。自動車とは不思議なもので、どれだけ綺麗に洗車していてもタイヤが汚れていれば見た目の美しさは半減する。逆にタイヤだけが綺麗な状態であれば、車両全体が綺麗に見えたりもするのだ。その理屈を考えると、タイヤを磨くゴムや布切れはとても画期的で有効なアイテムだといえるだろう。

 そして、静電気防止用のアイテム。アースベルトやアースチェーンという名称が与えられたこのアイテムは、金属板をゴムで挟み込んだものや鎖を車体後部の鉄部分に取り付けて地面に接地させることで、車体に溜まった静電気を放出していたのだ。昭和の時代では多くの乗用車が取り付けていたと記憶するが、近年では見かけることがほとんどなくなってしまった。いまでも販売されているようではあるが、これも昭和の産物だといえる存在だと認識して問題ないだろう。

 そして、高級セダンのリヤガラスを飾っていた、レースのカーテン。高級感を感じさせるとともに、後部座席に座るお偉いさんを日差しやプライバシーから守っていた。やがて、メーカーからはシフトレバーをリバース(バック)に入れるとカーテンが開くという、電動リニアモーターカーテンというものも開発された。

 リヤトレイに接地する据え置き型のスピーカーでは、背面部分にメーカーのロゴが入り、かつ光を放つというものも。スモールランプを点灯させるとグリーンに光り、ブレーキを踏むと赤色に光るものも存在したのだが、道路交通法の改正によって禁止されたことで見かけなくなった。

 オシャレなものからアイディアパーツまで。昭和の自動車を取り巻く環境は、何かにつけて魅力的だった。現在でも旧車マニアは当時物のアイテムにこだわる本格派が多いため、見かけた際にはじっくりと観察してほしい。


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