実用的なサードシートをもつSUVは輸入車でも数少ない
輸入車に目を向けても、サードシートにゆとりのある車種は意外と少ない。ある程度実用的なのは、まずは全長5255×全幅2209×全高1870mm、ホイールベース3197mmもの堂々たる体躯をもつランドローバー・レンジローバーのロングホイールベースモデル。そして、同様に全長5m超のメルセデス・ベンツ GLS。それからボルボXC90、BMW X7、キャデラックXT6ぐらいのものなのである。
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一応、上記以外の3列目席を備えたSUVを列記しておくと、まず国産車ではトヨタ・ランドクルーザー250、三菱アウトランダーPHEV、日産エクストレイル。そして輸入車では、メルセデス・ベンツGLB、BMW X5、プジョー5008、ジープ・コマンダー、シープ・グランドチェロキーLなどが挙げられるが、いずれも3列目席の実用面については万全とはいいがたい。
では、ミニバンの代わりになりうる3列シートSUVの理想形はどんなものだろうか。その答えは、先に触れたボディサイズのゆとりに加えて、マツダCX-80にあるような6人乗り、つまり2列目キャプテンシート仕様ということになる。
6人乗り・2列目キャプテンシート仕様のひとつめのメリットは乗降性だ。2列目ベンチシートの7人乗りだと、サードシートへのアクセスはセカンドシートを倒すウォークインに限定され、けっこうアクロバティックな乗降姿勢を余儀なくされる。2列目キャプテンシートの6人乗りであれば、ウォークインに加え、2列目の左右シート間を通るウォークスルーでもサードシートにアクセスすることができる。
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さらに、サードシートに着座したときの居住性も大きく異なる。セカンドシートが左右独立したキャプテンシートということは、壁のように立ちふさがることがない。すなわち、前方の見晴らしがよく、足の置き場の自由度といったメリットももたらしてくれるのだ。
くどいようだが、サードシートの実用性重視でSUVを選択するなら、大きめのボディサイズに加えて、車種は限られるものの、6人乗り・2列目キャプテンシートのモデルから選ぶことに尽きるだろう。