バオバブにキツネザルでお馴染みのマダガスカルに自動車メーカーが存在!!!! ローマ法王も乗った「カレンジー」が胸熱すぎる! (2/2ページ)

新型車も相変わらずの不恰好さに愛らしさが溢れる

 さて、新生カレンジーが作ったひさしぶりの新型車「マザナII」は2016年に登場。先代マザナの面影を残す4ドアスタイルで、不格好がゆえに愛嬌に満ちたスタイリングといえるでしょう。エンジンはシトロエン/プジョーが作った110馬力のディーゼルで、低品質の燃料でも稼働するほか、冷却やフィルタリングなどは熱帯仕様へと変更されています。そのおかげか、最高速は150km/hに達するとのことですが、現地の方にいわせると「マダガスカルにそんなスピード出せる道はない」のだとか。

 そんな国内の道路環境を考慮して、マザナIIは4輪駆動を導入。このシャシーがまた変わっていて、前後2分割された鉄板をつなぎ合わせることでプロペラシャフトの収納を可能にしたとのこと。イメージしづらい製法ですが、ここいらも手づくりならではの工夫かもしれません。

 いまのところ、1台のマザナIIを完成させるのには1カ月かかるとされていますが、今後数年で年間200台を生産する計画がある模様。価格はボディスタイルによって4800~6800ユーロ(約79万~112万円)で国内販売のみ。手に入れようと思ったら、マダガスカルの住人になるのが条件だそう。もちろん、増産が叶えば外貨獲得のためにも輸出もするはずで、その際は日本も視野に入れてほしいものです。

 それにしても、マダガスカルのような島国からオリジナリティあふれるクルマが生まれるとは、なんだかほっこりしてきます。手づくり感あふれるカレンジーの動向は、クルマ好きでなくとも目が離せそうにありません。


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石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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