全部わかればトラックマニア確定! トラックに使われる「アルファベット3文字」の専門用語 (2/2ページ)

知っていたらマニアな用語も

 ここからはさらに難易度が上がります。

EGR

「EGR」は排気再循環のことで、その仕組みは、エンジンに搭載して排気ガスを再循環させる装置です。DPFと同じく環境に配慮した機能で「Exhaust Gas Recirculation」の頭文字を取ったものです。

 燃料を高温で燃やすと、窒素酸化物(NOx)が発生します。新鮮な空気よりも酸素の少ない排気ガスを使う方が燃焼温度を下げることができ、その結果NOxの発生が抑えられるというのが簡単な仕組みです。

 EGRはガソリンエンジンとディーゼルエンジンの両方に使用されますが、それぞれガソリンエンジンのEGRは、NOxの発生を削減よりも、燃焼温度の低下による燃費の効率化を目的として設置されている場合が多く、ディーゼルエンジンは三元触媒が使用できないため主にNOxの発生を削減するための装置といえます。

 こちらは実務経験者なら知っていて当たり前の用語。

PTO

「PTO」は「Power Take Off」の頭文字です。

 テイクオフには「取り出す、取り外す」といった意味があるのですが、トラックのPTOとはダンプカーの荷台を傾けるとき、消防車の力強い放水などを行うとき、積載車の荷台を動かすときにも使います。

 PTOを利用しているトラックの種類には、消防車(水を吸い、放出するポンプ)、パッカー車(パッカー内にゴミを押し込む装置)、コンクリートポンプ車(生コンクリートを圧送するポンプ)、高所作業車(人を載せたブームを動かす油圧装置)、キャリアカー(重量ある自動車を支え上げる油圧装置)などがあります。

ASR

 タイヤの空転を防ぎ、トラックの安定した走行をサポートするシステムで「アンチ・スリップ・レギュレーション」の頭文字をとったものが「ASR」です。

 雪道や雨の日のような滑りやすい路面でタイヤが空転しスムースな発進ができないときや横滑りが起こったときに、タイヤの空転を抑制してくれます。ASRは乗用車についている場合はTCL・TCSなど(トラクションコントロールシステム)と呼び方が変わります。

 最後に、かなりのマニアならわかる番外編。

IBCコンテナ

「IBC」はコンテナの一種で、高密度ポリエチレンでできた液体輸送用のコンテナのことで「Intermediate Bulk Container」の頭文字をとったものです。ISO規格に則り設計、製造され、国内外を問わず安全に繰り返し利用できる複合一貫輸送の出来る液体輸送容器です。液体や粉体の大量輸送や保管に使用されます。


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