純水器にドライアイス洗浄機! 進化し続ける洗車技術の現在地 (2/2ページ)

バケツ1杯程度の水で洗車が可能

 洗車には当然ながら水、それもほとんどは水道水を使用するが、水道水は自然乾燥をさせる(きれいに水分を拭き取らない)と水シミが残る。これは、洗車した水に含まれている不純物が、乾燥によってボディに取り残されてしまうことが原因。個人の洗車ならまだしも業務として洗車をしている場合、洗ったクルマに水シミが残ってしまうとユーザーからクレームを入れられかねない。それを防ぐために、時間をかけてセーム皮などできれいに拭き取る作業が必要になってくる。

 しかし、原因が水道水の不純物だとわかっているのなら、それを取り除けば問題は解決する。ということで、洗車に関わる事業者の間では純粋器の導入が進んでいるといわれている。これは、イオン交換樹脂を使用して、水道水の不純物を取り除くという装置。これに高圧洗浄機をつなげれば、まさに完璧な洗車になりそうだ。

 さらに、エンジンルームや下まわりでも威力を発揮するのがドライアイス洗浄機だ。これらはユーザー自身が掃除することの少ない割に、油や道路にある汚れが付着して簡単に落とすことができない。とくにエンジンルームは電気、電子系部品も多いので、水洗いは慎重に行う必要がある。

 しかし、ドライアイスを使用すれば水分の付着を防げるだけではなく、瞬間冷却による熱収縮と気化する際の体積膨張力を利用して、汚れを強力に剥離することができるのだ。業務用の頑固な部品汚れ洗浄は、サンドブラストなどを使用することが多いが、これなら本体を傷つけることなく広範囲を一度にきれいにできる。洗浄機器も、本体の材質や汚れの研究を重ねて進化を続けているのだ。


この記事の画像ギャラリー

新着情報