280馬力の爆速ワゴンは熱かった! 見た目も走りも超イケてた「マークIIブリッド」はいまこそ復活希望!! (2/2ページ)

ワゴンとしての使い勝手も抜群

 また、新開発のセルフレベリングショックアブソーバーは、「高圧ガスを封入、気液分離構造とし、路面入力に対する優れた減衰力追従性を追求。さらに独自のオイルシール構造により、ピストン速度の極微低速域での減衰力を確保し、リニアで自然な操舵感とフラットな乗り心地を両立し、一定の車高を確保するセルフレベリング機能を備え、車高姿勢の変化を抑制することで優れた操縦性・走行安定性を確保するとともに、快適な乗り心地を実現している」と説明されていた。

 ステーションワゴンとしてのラゲッジルームも凝ったものだった。6:4分割式の後席シートバックを前方に倒すことで広大なラゲッジスペースが得られるとともに、ラゲッジスペースを前後に仕切れる270mmのスライド量をもつスライド式トノボード(トノカバー内蔵)や、多用途のラゲージユーティリティボックス、デッドスペースを活用したデッキアンダートレイなど、使い勝手抜群のアイディアも満載されていたのである。

 バックドアの開閉にも気遣いがあり、開口時のバックドアの後方への張り出しが抑えられ、車体後方にあまりスペースのない場所でもバックドアを開閉しやすく、バックドアを半ドア状態まで閉めれば自動的に全閉状態にしてくれるバックドアイージークローザーも装備していた(Jエディションを除く)。

 そんなマークⅡブリッドは、特徴的な顔つきに好みが二分していたと記憶するが、走りは旦那仕様のマークⅡセダンとは別物の、スポーティな操縦性やフットワークがもち味。とくに280馬力を発生するiR-Vは足まわりも独自のスポーティな味付けが施され、VSCの装備=横滑り防止装置もあり、攻めるような走りにもしっかり応えてくれていた。

 こうしたスポーティな国産ステーションワゴンは、古くは日産 ステージア、スバル・レガシィツーリングワゴンも存在。しかし今ではスバル・レヴォーグSTIぐらいのものだが、サーキットモードをも備える333馬力のVWゴルフRヴァリアントが世界的に一定の人気を維持していることから、トヨタからもスポーティな国産ステーションワゴンの登場、復活を望みたいところだ。


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青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

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スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
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