トランプ大統領の「アメ車が日本で売れない」嘆きの解消法を考えてみた! こうすりゃ売れるハズ3選 (2/2ページ)

売れるようにするとアメ車の魅力は半減?

燃費

 小さなエンジンでちまちま走っているアメ車って、どこか悲しくなってしまうもの。5リッターのV8をドロドロいわせてこそ……というのがアメ車の魅力でもあるはずです。が、ここはハイブリッド化や片バンク休止システムなど使える手段はなんでも取り入れるしかありません。

 同時にエンジンそのものの設計をより緻密に、正確にいえば燃費性能にフォーカスしたベースを構築すべきでしょう。とはいえ、アメリカ本土ではさほど燃費が重要視されなかったためか、このあたりの技術は日本車に20年以上遅れている気がします。

 いっそのこと、燃費性能に関してはトヨタやホンダといった日本メーカーと協業、タイアップのほうがいいかもしれません。遅れた技術を金の力でなんとかする、いかにもトランプが喜びそうなアイディアではありませんか。

ステータス

 これはジープやアメリカンサイズのSUVが売れていることを想像すれば、「ある特定のイメージを付加できればアメ車も売れる」に違いありません。つまり、ジープならアウトドアアクティビティのあるライフスタイルをイメージさせてくれるとか、SUVならアメリカのファミリーみたいな明るくハッピーな暮らしを想起させればいいということ。

 ならば、蛍光色のカマロで深夜の国道を疾走とか、ハイドロ積んだリヴィエラで飛んだり跳ねたりみたいなイメージを払拭したいところですが、こればっかりは政府の情報規制くらいしか方策もないので、トランプに一喝でもしてもらえばいいのです。

 そして、メルセデスベンツやBMWに負けないステータスは、アメリカ本国のスターたちに愛用してもらうというのはどうでしょう。ドジャースの大谷選手が「キャデラックに乗ってきた日はホームランだ!」とか、トム・クルーズが「マスタングでなきゃアクションシーンは演じません」なんていいながら白い歯を見せたらクラっとくること請け合いです。

 ともあれ、こうしたアイディアをいちいち実現したら、アメ車の魅力は半減してしまう気がしてなりません。無意味にデカくて、ドロドロいいながら、クニャックニャの足まわりを乗りこなす。見る見るうちにガソリンメーターが減っていっても、とにかくアクセルペダルを踏まにゃ始まらない、みたいなところがアメ車の魅力ですからね。

 もしかしたら、アメ車が売れるようになるためには、メーカーの努力よりも日本の社会環境を変えるほうが先決かもしれません。となると、トランプ大統領のいいぐさもあながち間違っているわけではないでしょう。


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石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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