前の停留所を出ました……ってなんでわかる? 路線バスの場所がわかる仕組みとは (2/2ページ)

トラックや鉄道などでも同様の仕組みを採用

 鉄道でも、位置情報アプリが存在する。JRや私鉄では専用アプリで鉄道情報を提供しているが、そのなかには列車の位置情報が含まれているものもある。しかし、鉄道は走行する線路が専用施設になっていることに加えて、信号や動力の関係で電気設備もくまなく設置されている。すなわち、正確な位置情報は既存の設備を利用することでシステムが成立するのである。GPSでも不可能ではないが、山間部、トンネル、地下などといった場所も多いために、優位性があるとはいえない。

 カーロケーションシステムは、一般に警察車両に搭載されているものを指す。ナビゲーションと連動したシステムで、主にGPSで車両の位置を把握している。警察本部などが警察車両の位置、動向を把握するためのもので、必要に応じて情報のやり取りもあるようだ。秘匿性が求められるため、探知しにくいように暗号化などでセキュリティがしっかりしている。

 トラックや営業車も本社や営業所で車両位置を把握するために、同様のシステムを導入している例が多い。営業支援や労務管理にも使用されているので、ドライバーの負担軽減にもひと役買っている。このように、バスロケーションシステムなどの車両管理システムは、さまざまな可能性を秘めているので高い利便性があるシステムといえる。

 現在は、バス、鉄道、トラックなどがそれぞれの立場で導入を進めているが、いずれ、国などが進めるITS(高度道路交通システム)などと連動し、さらに利用価値の高いシステムに成長していくことだろう。


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