「アメ車が売れない」って嘆く大統領! こんなバカ売れしたミニバンもありました! 日本でブームを巻き起こした「シボレー・アストロ」がいまでもバズる可能性あり (1/2ページ)

この記事をまとめると

■かつて日本ではアメリカのミニバン「シボレー・アストロ」が大流行した

■キッカケは芸能人がカスタムした愛車が雑誌に載ったことだった

■アメ車らしい広々とした車内とパワーのあるエンジンで走りも楽しめた

日本で大流行したアメ車「アストロ」とは

 国産ミニバンが多人数乗用車として認知され、爆発的にヒットしたのは1994年に初代が発売されたホンダ・オデッセイと1996年に初代が登場したホンダ・ステップワゴンからだったと振り返ることができるが、その約10年前に存在した元祖ミニバンの1台が、初代が1985年にデビューし、1995年に2代目へと進化したアメリカン・ミニバンのシボレー・アストロだった(2005年に製造工場が閉鎖され絶版車に)。

 日本国内へは並行輸入から始まり(のちに三井物産がスタークラフト社製を輸入。1993年からはGM車を扱うヤナセが正規輸入)、全長4490~4775×全幅1955~1970×全高1870~1930mm、ホイールベース2820mmの巨体ゆえの3列シートの室内空間のゆとり、2.4リッター直4、そして4.3リッターV6といった、アメリカンなパワーの余裕、当時、4.3リッターモデルで約330万円(LS 2WD/8人乗り。LT 4WD/7人乗りは約425万円)から手に入る比較的買いやすい価格もあって、アメリカンミニバンの静かなブームが巻き起こっていたのである。

 じつは、日本におけるアストロブームを巻き起こしたのは、クルマ好きでも知られるタレントの所ジョージさんが初代アストロをカスタマイズし、アメリカ車を好んで扱うDaytonaという自動車専門誌で取り上げたことがきっかけだったと記憶する。とにかく多人数が乗れる、ちょっとワルっぽい迫力たっぷりのミニバンだったのである。その顔つきはその後、日本車の一部カスタムグレードに取り入れられたオラオラ顔だったことはいうまでもなく、ヤカラな愛用者も多かったはずである。

 もっとも、日本で乗るには大きすぎたし、直4でもV6でも燃費性能はガソリン垂れ流し状態であり、左ハンドルのみなのはともかく(当時の外車、アメリカ車は左ハンドルがフツーだった)、スライドドアが日本での車道側、つまり右側にしかなく、子どもを乗せるようなファミリーユースには不向きだったことは確か。


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青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
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スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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