邪魔なのも違法なのもわかってる! 路上駐車をしたくないけどせざるを得ない物流トラック業界全体の「路駐問題」とは? (1/2ページ)

この記事をまとめると

■トラックの路上駐車が問題視されている

■警察が取り締まりを行うようすが報道されることもある

■トラックの路上駐車にはやむを得ない事情がある

危険なトラックの路上駐車

 路上駐車してある車両が原因となって発生した交通事故は数知れず存在する。そのため、そのドライバーに責任が課せられるケースもあるのだが、最近ではたくさんの大型トラックたちが路上駐車している場所に警察が立ち入り、取り締まりを行うというニュースが目立つようになってきた。ただでさえ危険な迷惑駐車だが、それが車体の大きい大型トラックとなれば、近隣住民が苦情を入れるのは当然のこと。そして、取り締まりを強化するという警察の姿勢も、至極もっともなことである。

 しかし、その原因にまで追及するような人は、意外にも少ない。プライベートで使用する乗用車であれば私用のために路上駐車しているケースが大半であるため同情の余地はないが、仕事のために使っている大型トラックをわざわざ路上駐車するには、それ相応の理由が存在するのだ。

 ドライバーの都合のために大型トラックを駐車する必要が生じるのは、食事休憩や買い物、仮眠といったケース。大型トラックを駐車できる場所は限られているため、おのずとスペースのあるドライブインやコンビニ、道の駅などを選択することになる。いずれも用途に応じた使い方をしていれば、問題視されることはないだろう。

 そして路上駐車であるが、免許証が命のトラックドライバーたちは路上に駐車するという手段を好まない。路上駐車している大型トラックたちは、ドライバーの身勝手な行動で起きている問題ではないのだ。その大半が、荷物の積み降ろし先からの指示によるもの。会社側の都合に合わせたタイミングで荷物の積み降ろしを行いたい。しかし、会社の敷地内に大型トラックを駐車させるスペースが存在しない。そのような理由から、大型トラックを会社からほど近い路上で待機させているのだ。


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