フェラーリの顧客のなかでも最上位クラスだけがオーナーになれる! 一般人には想像すらつかない世界「XXプログラム」の凄すぎる世界 (2/2ページ)

プログラム期間が延長されXXの系譜は続く

 このFXXで始まったFXXプログラムは、当初2年間の期間限定で行われる予定だったが、フェラーリはその後もFXXのアップデート用として「エボルチオーネ・パッケージ」を提供したほか(最高出力はそれによって、さらに860馬力にまで引き上げられることになった)、2009年にはそのFXXエボルチオーネの後継車となる「599GTBフィオラノ」をベースとした「599XX」を発表。2011年には「599XX EVO」を誕生させ、XXプログラムを存続させた。

 ちなみに最新のXXモデルは、2014年にデビューしたFXXの実質的な後継車となる「FXX K」。車名に掲げられる「K」の文字は、フェラーリ独自のエネルギー回生システムである、「HY-KERS」から採られたもので、6262ccのV型12気筒エンジンをこのHY-KERSがサポートすることで、システム全体の最高出力は1050馬力を得るに至った。

 そして2017年、このFXX Kもまた「EVO」バージョンへと進化。XXプログラムは現在でもなおフェラーリにとって、最上級のカスタマーに対しての重要なプログラムとして存在しつづけているのだ。

 このようなビジネス、そしてカスタマーサービスを提供できるのは、やはりフェラーリというブランドならではのもの。そしてXXの名をもつサーキット専用車を手に入れることは、フェラーリのカスタマーにとっても大きな夢でありつづけている。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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