海外まで行ったのに観光より街行くクルマを観測するのがなによりの喜び! マニアライターが語るベトナムのナンバープレート事情

この記事をまとめると

■ベトナムでは自家用車・旅客や貨物輸送車両・政府関連車両などでナンバープレートが異なる

■当初は二桁数字・アルファベット・三桁数字で構成されていたが車両増加に伴い小数点以下二桁数字が追加された

■ベトナム・ハノイではBEV専用ナンバープレートのようなものは用意されていない。

ベトナムにはナンバープレートにいくつかの種類がある

 “せっかく訪れたのに……”とよくいわれる。何かというと、仕事で訪れたとはいえ、訪問都市(海外)の観光スポットを巡ることは原則ないと知人に話すと、たいがい前出のようなことをいわれる。もともと日本国内でも名所旧跡をまわることにはそれほど興味を示してこなかったし、“クルマおタク”の性とでもいうのか、とくに初めて訪れた場所なら時間があれば街を走っているクルマをひたすら眺めていたほうが、ずっと満足することができるのである。

 そんな筆者は、訪れた国のナンバープレートの種類がどうなっているのか探るのも大好き。ベトナムは7年ぶりに訪れたので“おさらい”の意味でナンバープレートについれあれこれ調べてしまった。

 まず、日本での一般的な自家用車ナンバー(白地に緑の文字や数字)に相当するのは、白地に黒字となっていた。日本では緑地に白文字となるタクシーやバス、トラックなどの旅客や貨物輸送車両は黄色地に黒字となっている。さらに見かけたのが、青地に白字は軍部を除く政府関連車両、赤地に白文字が軍部関連車両となっていた。

 プレートに表記されるアルファベットや数字の意味については、例えば“29G123.4”となっていた場合は、最初の数字がどこの地域かを表しており、今回筆者が訪れたハノイ市には“29、30、31、32、33、40”が与えられている。最初の二桁の数字の次にくるアルファベットはハノイ市内のどの地区なのかを表している。その後の“123.4”というのは、小数点があるように見えるが、調べてみるとベトナムではカンマの代わりにピリオドを使うとのことであった。また、ナンバープレートの発給枚数が増えたことにより、本来4桁ですんでいたのだが、ピリオドを設けて数字を増やすようになったとのことであった。

 以前は戸籍登録地でしか車両登録できなかったのを、2023年に居住地で可能と変更されている。また、新車を購入したときの車両登録に関するものとなる諸税や手数料の高さがメディアでは特筆され、2024年では、たとえばベトナム国内生産車の自動車登録料を半減するなどして、新車購入促進をはかるといった措置も講じられている。

 また、ハノイで見た限りは、街を走る一般乗用タイプのBEVのほとんどが、タクシーやライドシェア車両(しかもほぼベトナムメーカーのビンファスト)など営業車両にもなっていることもあるのか、諸外国でよくある“BEV専用ナンバープレート”のようなものは用意されていない。

 定点観測するときは、単にどんなクルマが走っているのかだけではなく、ナンバープレートの種類を把握しておけば、“街でよく見かけるけど、ライドシェア車両としてよく使われている”など、さらに深堀りをして分析することができるのである。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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2019年式トヨタ・カローラ セダン S
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乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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