日本じゃハイエースだらけのチャーターワゴン! 一方アジアは「ボンネット付き」が大人気だった (2/2ページ)

フォードに次ぐ人気を誇るヒョンデ

 さらに、ハノイ市内で街を走るクルマを定点観測していると、トランジットのほかにも似たようなLCVモデルが走っていた、それがヒョンデの「ソラティ」である。ソラティは韓国やベトナムで使われている車名で、ほかのエリアではH350という車名でも販売されている、2014年にワールドデビューしたモデルである。

 ベトナム国内ではクルマに限らず韓国資本の活躍が目立っている。ベトナムでのヒョンデのパートナーは大手自動車メーカーのタインコンとなっており、それもあるのかVAMA(ベトナム自動車工業会)にも加盟せず、モーターショーも参加せずに勝手に「ヒョンデモーターショー」を展開していると聞いたこともあるぐらいベトナムでは存在感のあるブランドとなっている。ベトナム国内でのソラティの発売は調べた限りでは2017年からとなっているようだ。

 ベトナムで強い韓国系ブランドであり、地元パートナーも大手企業なので、当然ながら販売ネットワークも強固で、数日間ハノイに滞在していたらトランジットとほぼ同じぐらいソラティを見かけることに気がついた。15名乗車ぐらいまでの小型バスのようなチャーター車両はトランジットとソラティの二択となっていた。ちなみにマイクロバスはヒョンデ・カウンティがメインで、三菱ローザがパラパラと走っているぐらいであった。

 興味深いのはハノイ市内で2022年7月に運行開始された「146系統」路線に導入されたバス車両である。コミュニティバスのような雰囲気の小さいバスは、なんとロシアのガズというメーカーのソボルという車両であった。

 2022年といえば2月にロシアがウクライナに全面侵攻した年であり、7月は侵攻後となっている。そのタイミングでわざわざロシアメーカーの車両を採用するあたりは、「ベトナムという社会主義国家の立ち位置が日本など西側諸国とは異なるのだなぁ」ということを感じさせられた。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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