左折するには「一回右折してからUターン」って何じゃそりゃ? ベトナムの交差点が謎すぎてビビる

この記事をまとめると

■バス愛好家のなかには「乗りバス」という文化がある

■ベトナムで乗りバスを楽しんでいると不思議な交差点を見つけた

■左折をするのには1回右折してからその先でUターンをして完了するという複雑さだ

ベトナムの交差点はかなり複雑!?

 バス愛好家を自称する筆者は、そのバス愛好家のなかでも、乗りバス派というものに属している。どこか目的地に行くためというわけもなく、バスターミナルで気になった路線や車両があったらとりあえず乗車し、基本的には終点まで行って戻ってきたりしている。

 仕事関係で訪れる都内や自宅周辺だけではなく、首都圏はもちろん、地方出張へ行ったときなども時間を作っては乗りバスを楽しんでおり、東京はもちろん、大阪、名古屋、神戸、福岡など主要都市にはいくつかお気に入り路線もピックアップしている。

 ちなみに乗りバスは、海外出張時にも楽しんでいる。地元密着のテクニカルな乗車方法という国は結構減っていて、交通系ICカードにて日本と同じように乗車できる国が増えており、乗りバスを楽しみやすい環境が整ってきている。とくに海外の都市ではBEV(バッテリー電気自動車)路線バスが普及しているところも多いので、積極的に乗りバスを楽しみやすい。

 今回訪れたベトナムの首都ハノイでは、地元メーカーであるビンファスト製のBEV路線バスが走っている。運賃の支払いは現金のみで、車内にいる車掌さんに支払うという、なかなか新鮮な体験をした。

 そんなベトナムのハノイ市は右側通行なのだが、左折を行うときが独特なものであった。

 どういうことかというと、左折するべき交差点に差し掛かるといったん右折して、進むべき方向とは逆に進むと、交差点直近にあるUターンゾーンでUターンして進むべき方向にバスを向けて、信号が青になってから本来の路線を進んでいくのである。たとえれば、日本では原動機付自転車などが大きな交差点で行う二段階右折みたいなことをする交差点ばかり。というよりも、筆者はそんな交差点しか見かけなかった。

 少し郊外へ行くと、開発してそれほど年月の経たない新市街地のようなところが広がるのだが、そのような場所では立体交差にしたり、左折レーンが整備されたりする。フランス統治下や、かなり以前に都市整備の進んだ中心市街地では、かえって道路が狭かったりするので、左折レーンの整備ができず、円滑な交通確保のために、変則的な二段階左折のようなものが常態化しているようなのである。

 いままで説明してきた流れが一般的なパターンだが、画像のようにいったん交差点を通り越したあとにUターンし、さらに右折して左折の代わりにするという交差点もあり、変則的な左折パターンもあるのもわかった。それほどマナーが悪いというわけではないが、ベトナムはとにかく二輪車も多く、紹介した交差点の左折のような独特のルールもあるので、なかなかベトナムもクセがあるなと感じた。

 最初に路線バスに乗ってスマホの地図アプリで、自分の行きたい場所へバスが向かっているか確認しているときに、突然反対の方向に曲がるので、乗るバスを間違えたのかと思わず焦ってしまった。

 日本では外免切り替えが問題となっており、日本でレンタカーなどを運転するインバウンド(訪日外国人観光客)からは、「日本の道路標識や交通ルールはわかりにくい」などと問題化するメディアもあるが、こうしてみると、独特のルールがあるのは、なにも日本だけではないのである。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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