この記事をまとめると
■ヒョンデ・インスターは韓国では「軽車」という規格に属する
■韓国の軽車には「一般型」と「超小型」の2種類がある
■キャスパー以外にもキア・レイやモーニングなどの軽車が存在している
韓国の軽型自動車「軽車」ってどんな規格?
ヒョンデ モビリティ ジャパンは2025年4月、小型BEV「INSTER(インスター)」を発売した。その画像を初めて見たときから「こ、これはかなりのグッドデザイン賞では?」と個人的にグッときていたインスターは、全長3830×全幅1610×全高1615mmでホイールベース2580mmの、かなり小ぶりなEV。
エントリーモデルとなる「インスター カジュアル」には最高出力97馬力、そして「インスター ボヤージュ」と「インスター ラウンジ」は同115馬力となっているわけだが、そんなことより「このサイズとデザインであれば、お買い物用スペシャルとしてぜひほしい!」と、自宅に充電設備もないくせに、強烈に思ったのだった。
ヒョンデ・インスターのフロントスタイリング画像はこちら
そんなヒョンデ・インスターは、日本の軽自動車規格を少し上まわってしまうサイズなわけで、本国(韓国)ではどういう規格に属するクルマなのだろうか──と思ってちょいと調べてみると、どうやらインスターの国内仕様である「キャスパー」は、韓国の自動車管理法で定められている「軽車」という規格に属するクルマであるらしい。
韓国の軽車は「一般型」と「超小型」にわかれていて、それぞれの規格は下記のとおりとなっている。
【一般型】
排気量1000cc未満で、全長3600×全幅1600×全高2000mm以下
【超小型】
排気量250cc(電気自動車の場合は最高定格出力が15kw)以下で、全長3600×全幅1500×全高2000mm以下
つまり、キャスパー(インスターの本国仕様)は「軽車の一般型」であり、一般型の軽車とは「日本の軽自動車規格よりひとまわり大きなボディに、1リッターエンジンを組み合わせたクルマ」といえる。で、それを国際商品のBEVにするにあたって若干大型化したのがヒョンデ・インスターであるということだ。
ヒョンデ・キャスパーの走行シーン画像はこちら
この韓国の軽車(一般型)というのは、「660ccの軽だとさすがにいろいろアレだけど、お買い物専用に使うのであればコンパクトカーのサイズと動力性能、そして車両価格はややオーバースペック」と感じている層には、けっこうフィットするカテゴリーなのではないかと思う。そのため、いっそのこと日本も韓国の真似をして(?)軽車(一般型)に近いカテゴリーを新設してほしいと思うのだが、まぁさすがにそれはいろいろと難しいのかもしれない。