この記事をまとめると
■クルマ用芳香剤のニオイは想像以上に強烈である
■消臭作業は非常に手がかかる上に長期戦になる可能性が大きい
■手間がかかる消臭作業を避けるためにも中古車の購入前にニオイチェックは必須だ
「いい香り」でもキツすぎる芳香剤臭
お気に入りの中古車を買ったはいいけれど、いざ納車されてみたら、購入時にはあまり気にならなかった車内の芳香剤のニオイがキツくてたまらない……なんていうことがあるはずだ。
そんなニオイは、噴霧式の消臭剤を使ったり消臭剤を置いたり、消臭スプレーをかけても、じつはほとんど消えない。その理由は、芳香剤の成分はファブリックシートや布天井、フロアカーペットにまで染み込み、エアコンの内部にまで深く浸透しているから。とくに夏の暑い時期や湿気のある時期には香料が再揮発し、芳香剤のニオイがより強く感じられるのだからやっかいである。
ルームミラーに吊り下げられた芳香剤画像はこちら
ここで注意しなくてはならないのが、香り付きの消臭剤を使うのは絶対にNGだということ。芳香剤臭と消臭剤臭が混ざり合い、かえって車内のニオイが悪化してしまいかねない。ちなみにオゾン発生器を使ったオゾン脱臭という手法もあるにはあるけれど、ペット臭、体臭、食べ物といった自然のニオイには効果があっても、芳香剤のような人工的なニオイの除去は不得意といわれていて、芳香剤臭の消臭の決定打にはなりにくいのである。
そこで、芳香剤のニオイを薄めるための第一の方法として挙げられるのが、十分な換気だ。晴れた日にすべてのウインドウ、できればドアも開けて換気することで、ニオイの閉じこもりを解放してあげるのだ。時間としては、できるだけ長いことが望ましい。可能なら数時間から半日それを繰り返すことで、多少は芳香剤臭が和らぐかもしれない。
換気のイメージ画像はこちら
しかし、筆者が芳香剤臭むんむんの中古車を購入した際に試したときには、換気だけでは芳香剤臭を完全に消し去ることはできなかった。芳香剤臭はかなりしつこく、車内に染みついた厄介なニオイなのである。