大統領公用車は兵器製造会社が作ったイカツイSUV! 自動車「生産」大国のインドネシアが自国量産メーカー立ち上げに突き進む!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■インドネシアの大統領公用車としてPTピンダッド社の「マウン」が採用された

■インドネシアのプラボウォ大統領は国民車ブランドの立ち上げも表明している

■GIIAS2025の会場にも見慣れないインドネシア車が展示されていた

インドネシアは国民車ブランドの立ち上げを狙っている

 2024年10月にプラボウォ・スビアント氏が新しいインドネシア大統領として正式就任した。その就任式のときに初披露された大統領公用車は見慣れないSUVであった。その公用車こそ、インドネシア国営兵器製造会社「PTピンダッド社」が製造したインドネシアの国産車「マウン」だ。また、地元報道ではプラボウォ大統領は「公用車に輸入車は使わない」という意向を示しているとしている。

 インドネシアは東南アジア地域において、タイに次ぐ自動車生産大国となっている。2024暦年(2024年1月から12月)締めでの年間自動車生産台数は119万6664台となり、世界ランキングでもカナダに次いで15位となっている。

 しかし、インドネシア自国の量販自動車メーカーというものはなく、日系や韓国、中国系などの外資メーカーがインドネシアに現地工場を構えて生産し、インドネシア国内だけではなく諸外国へ輸出も行っている。インドネシア国内における新車販売台数は2024暦年締めでの年間販売台数は86万5723台となり、タイが2024暦年締めでは急落したものの57万2675台、マレーシアが81万6747台となっており、東南アジア最大の新車販売市場となっている。

 しかも、プラボウォ大統領はマレーシアのように自国ブランド、つまり国民車ブランドの立ち上げも表明していると報じられている。

 タイを抜き、東南アジアでは2番目に大きい新車販売市場となっているのがマレーシア。ほかの東南アジア諸国と少々事情が異なるのが、「プロトン(第1国民車)」と「プロドゥア(第2国民車)」というふたつの国民車ブランドをもつ、大変珍しい国となっていることだ。

 とはいっても、プロトン車のラインアップはほぼ中国の吉利汽車の車種ベース(2017年に吉利汽車が資本参加している)となっており、プロドゥアでは資本参加しているダイハツのモデルをベースとしたモデルをそれぞれ生産している。

 2024暦年締めでの年間新車販売台数でみると、マレーシア国内での新車総販売台数81万6747台のうち、プロドゥアが35万8102台(シェア43.8%)、プロトンが14万7587台(シェア18.1%)となり、合わせて61.9%という圧倒的なシェアを誇っている。日本の高度経済成長を手本にしたともされるマレーシアの経済成長政策のなかで国民車が育まれたのである。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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