この記事をまとめると
■クルマを購入する際はディーラーと銀行のどちらかでローンが組める
■ディーラーの場合は最近だと残価設定ローンを組む利用者が多い
■銀行でローンを組む際は金利が上昇傾向にあることから「固定金利」を選ぶのが得策だ
ローンを組むならディーラ? 銀行?
以前は、「ディーラーローンは金利が高い代わりに審査は緩い」、「銀行などのマイカーローンは、金利が低い代わりに審査は厳しい」といわれた。
しかし最近は状況が違っている。
ディーラーローン利用者の大半は、残価設定型を使っており、標準金利は実質年率4〜9%が多い。以前に比べて金利が下がった。販売促進の対象になる売れ筋車種には、1.9〜2.9%の低金利も適用している。
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ちなみに残価設定ローンでは、契約時に数年後の残価(残存価値)を決めて、残価を除いた金額を分割返済する。返済期間を終えても車両は自分の所有にならないが、月々の返済額は安い。そして返済期間を終えた段階で、車両の返却、再びローンを組んで返済を続ける、残価を支払って車両を買い取るという選択のできるタイプが多い。
このときに多くのユーザーは、車両を返却して、別の新車で残価設定ローンを契約する。そうなると常に返済を続けながら、定期的に新車に乗り替えられる。
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しかし、残価設定ローンをこのように使うと、金利を含めて常に返済を続けるから、出費が増えてトクではない。その代わり資金が少ない状態でも、いつでも新車に乗りたいユーザーには、利用価値が高い。
なおディーラーローンは、以前はディーラー側が所有権を留保する(担保にする)ために審査が緩いといわれたが、最近は状況が違っている。
販売店の若手社員は「クルマの販売店に務めていても、ローンの利用に際して保証人を立てる必要が生じることも多い。決して甘くない」という。
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一方、1台のクルマに長く乗るなら、銀行や信用金庫のマイカーローンを利用するといい。金利は0.9〜4.9%が多く、変動金利と固定金利がある。以前は低金利が続いており、固定型よりも金利の低い変動型が有利だったが、最近の変動金利は上昇傾向にある。以前は2.5%前後だった金利が最近は2.8%くらいに高まってきた。そうなると、これからマイカーローンを利用するなら固定金利が安心だ。なおディーラーローンは固定金利だから、返済の途中で金利が高まる心配はない。
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また、残価設定型のディーラーローンは、基本的に新車が対象だが、銀行などのマイカーローンは中古車購入にも使える。
以上のように、購入するのが新車か中古車か、定期的に乗り替えるのか1台のクルマを長く使うのか、という用途に応じて、ディーラー/マイカーローンを選びわけたい。