ADAS含めて煮詰められたメカニズム
ADAS(先進運転支援システム)もシステム全体が一新。センサー類はフロントの単眼カメラ、従来のロアグリル右側からアッパーグリル中央に移設されたミリ波レーダー、ボンネット下に隠れた路面を表示する「インビジブルフードビュー」を追加した360°カメラ、前後ソナーに加え、新たに前後バンパー両端のミリ波レーダーも設定されたことで、前後のクロストラフィックアラートやブラインドスポットモニターなども実装できるようになった。
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なお、高速道路で加減速と操舵を支援する「プロパイロット」は、新型でも「ハイウェイスター」にのみ事実上のオプション設定とされているのは、非常に残念でならない。
走りのメカニズムは基本設計の多くを先代より継承しながら、細部を改良し洗練させる方策が採られている。
電動パワーステアリングには小型軽量ブラシレスモーターを用いるとともに、フロントスタビライザーの剛性を20%アップ。一方でリヤサスペンションのゴムブッシュを前後方向に20%柔らかくし、かつ「高応答ショックアブソーバー」(三菱はKYB製「プロスムース」ダンパーと明記)を前後に全車標準装備することで、揺れを抑えて車酔いしにくくしたという。
パワートレインは、アクセルの踏み込み量に対するエンジン回転の上昇と加速力の関係がよりリニアになるよう、CVTをチューニング。また、「ECO」「NORMAL」「SPORT」の3種類からなるドライブモードを実装した。
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外板では、特殊遮音フィルム入りフロントガラスを新たに採用したほか、前後ドアパネルへは内部に2層遮音シート、下端にシーリング剤を追加、リヤホイールハウス周辺に高機能吸音材を採用して、静粛性を大幅に高めている。
グレードは標準車が安価なほうから「S」と「X」の2種類で、エンジンはNA(自然吸気)のみ。「ハイウェイスター」はNA車が「X」と「Xプロパイロットエディション」、ターボ車が「Gターボ」と「Gターボプロパイロットエディション」、計4種類を設定する。駆動方式は全グレードでFFと4WDから選択可能だ。
また、上質かつ個性的なカスタムカーを数多く生み出してきた「オーテック」ブランドからは、新型「ルークス」の発売を機に、より手に届きやすい新たなシリーズ「オーテックライン」が設定される。
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「オーテックライン」は「ハイウェイスターG」または同「プロパイロットエディション」をベースとして、エクステリアには専用の15インチアルミホイールやクロム仕上げのフォグランプフィニッシャー、シルバーのドアミラーカバーなどを装着。
インテリアは新型「ルークス」では唯一となるブラックの防水加工入り合成皮革シート表皮に、グレージュのドア&ピラートリムとインパネ加飾を組み合わせる。これらがベース車より約10万円のアップで手に入るというから期待したい。
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