この記事をまとめると
■ポルシェが公道走行可能なワンオフモデル「963 RSP」を発表した
■いまから50年前にも917をベースとするロードカーがワンオフ製作されている
■963 RSPは数あるポルシェ車のなかでも特別な存在といえる
公道走行可能なレーシングポルシェを突如公開
数々の栄光に満ち溢れたポルシェのモータースポーツヒストリー。そのなかでもとくにポルシェファンの心を魅了して止まないのが、世界でもっとも過酷な耐久レースとして知られる、伝統のル・マン24時間レースにおける活躍だ。
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ポルシェがこれまでル・マンで総合優勝の栄誉に輝いた19回という数字は、ライバルを抑えて堂々の歴代1位となるもの。「917」、「936」、「956」、「962C」、「WSC95」、「911GT1」、「919ハイブリッド」といったル・マン・ウィナーの姿は、いまもなお鮮烈な記憶として残っている。
今年もトップカテゴリーとなるハイパーカークラスに、最新のLMDhマシンとなる「963」を投じてこのレースを戦ったポルシェ。最終的なリザルトは2台のフェラーリ499に続く3位に終わったが、ポルシェからはさらに大きなトピックスが用意されていた。963をベースに新たに製作されたオンロード走行が可能なワンオフモデル、「963 RSP」が突如その全貌を明らかにしたのだ。
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話は1970年と1971年のル・マン24時間レースにまでさかのぼる。この両年にポルシェが917で連覇を飾ったことは、モータースポーツのヒストリーに詳しい人には多くの説明を必要としないが、その後1975年にこの917をベースとするロードカーがワンオフで製作されたという事実はあまり知られていない。
イタリアの貴族、グレグリオ・ロッシ・ディ・モンテレラ伯爵のために製作されたそれには、マルティニ・シルバーと呼ばれるペイントが施され、インテリアにもロードカーのそれに相応しい、独自のトリムが与えられていた。
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2025年はこの特別な917が製作されてから50周年にあたる年。ポルシェはこの歴史的な節目にあたって、再びル・マン24時間レースに参戦する最新のレーシングカーからそのメカニズムを引き継いだワンオフのロードカーを開発するという、壮大なプロジェクトを秘密裏に進行させていたのである。
その驚異のロードカーには、「963 RSP」のネーミングが掲げられた。RSPとはこのワンオフモデルのオーナーであるロジャー・サール・ペンスキー氏のイニシャルを意味している。
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963 RSPは、アメリカのモータースポーツ界におけるビッグネームであり、ポルシェともポルシェ・ペンスキー・モータースポーツを組織するなど密接な関係にある氏のために製作されたモデルなのだ。