9月1日「防災の日」に考えたいクルマの装備! イザというとき「シェルター化」するために「搭載しておきたい装備」と事前の確認 (3/3ページ)

あったら役立つアイテムは?

●車内に用意、またはすぐに車載できるアイテムとは

 3.11東日本大震災で被災したわが家では、愛車のステーションワゴンに最低限の災害対策用品を備えている。その一部を紹介すると、ミネラルウォーター、LEDランタン、救急用品、携帯トイレ、タオル、ウエットティッシュ、ティッシュ、マスク、畳めるヘルメット、下着、ひざ掛けなどだ。

 なお、携帯トイレは各種あるが、セイワのZ61携帯トイレのように、使用後の携帯トイレをしまう袋、恥ずかしさを軽減するひざかけが付属したものを推奨する。わが家ではさらに体全体を覆うことができるポンチョも、防寒、携帯トイレ使用時のために用意している。

 が、狭い車内でそれらをバラバラに置くのはすすめられない。どこになにがあるかわからなくなり、また、ミネラルウォーターなど賞味期限のあるものを管理しにくくなるからだ。そこでわが家では、後席シートバック後ろに省スペースで設置できるラゲッジスペース収納バッグと、普段の緊急時に車外にサッともち出せる車載専用リュックにそれらをまとめている。

 ちなみに、ボルボではリュックに収められた「防災セット」が販売されているので、ボルボユーザーでなくても利用するといい。夜間の避難にも適したリフレクターつきのリュックで、筆者もボルボユーザーではないが利用している。

 なかには「不織布マスク8枚」、保温や防水性に優れた「簡易ブランケット1枚」、「軍手1組」、「簡易トイレ2回分」、「絆創膏1箱」、「マウスウォッシュ3回分」、「ホイッスル」、「カイロ1個」、「圧縮タオル」、「クッキー」、「クリアボトル」、「洗い流し不要シャンプー」、「ウェットティッシュ」、「厚手ウェットティッシュ」、クルマを離れる際にフロントウインドー内側に貼っておく「緊急連絡先用紙」、「ラジオライト」、「飲料水2本」、「畳めるヘルメット」、「防水ブルーシート」が入っている。

 そして、車内を避難シェルターとして利用する際に不可欠なのが、プライバシーを守るための全周カーテンだ。車種専用品もあるにはあるが、純正・社外品ともに高価。揃えることができればいいが、割安で手に入れたいなら社外汎用アクセリーのマグネット式カーテンやサンシェードを用意するといい。筆者が使っているのはセイワの楽らくマグネット遮光カーテンシリーズで、フロント、サイド、リヤ用と揃っており、マグネットでワンタッチで取り付けられ、サッと外すことができて便利である。

 楽らくマグネットカーテンには、ハッチバック車のサイドウインドウやバックドアを開けたまま外側にマグネットで装着できる通気性のいいメッシュタイプもあるから、プライバシーを多少守りつつ、虫除けや換気もできるから超便利。もちろん、車内の温度上昇を抑制するラディクール素材のフロントウインドウ用サンシェードは夏期、普段から使っている。

 クルマに防災用品を積んでおくと燃費が悪化するだろ! との声も上がりそうだが、10kgの荷物を積んでいるときの燃費の悪化は、車種にもよるが0.3~0.5%にすぎない。それぐらいの燃費の悪化と、いつ起こるかわからない災害時の安心と、どちらを優先するのかということになる。

 付け加えるならば、災害時に避難所に身を寄せることを期待していない、愛犬と暮らすわが家では、コンパクトに畳めて使わないときには椅子としても利用できるポータブルトイレを、着替え用テントとともに用意している。折り畳み時には、軽自動車のN-BOXのラゲッジルームにもコンパクトに積み込めるサイズになるから重宝する。

 9月1日の「防災の日」をきっかけに、自宅内の備蓄はもちろん、災害時のプライバシーが守れるシェルターになりうる愛車の防災・備蓄についても改めて考えてほしい。


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青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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