日産復活の戦略は「車種は少なく」「グレードは多く」! この先の投入予定車種をまとめて紹介!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■日産は数年のうちに工場の数を減らすなどして生産規模の見直しを行う

■現状の日産は車種ラインアップが少ないゆえに商品力に欠けている

■今後新しいパワーユニットのほかに続々と新規車種を投入し巻き返しを図る予定だ

日産はこれからどう巻き返すのか

 日産は業績を悪化させた結果、世界の17カ所にある工場を7カ所減らし、人員も2万人を削減すると発表した。これらのリストラで、固定費を2500億円削減する狙いだ。

 生産能力も現状では350万台だが、2027年度には250万台に減らす。2024年度における日産の世界生産台数は305万台だったから、今後はリストラを通じて、生産台数も現状に比べて50万台以上落とすわけだ。

 ちなみに日産の世界生産台数は、1990年は308万台で、2000年には263万台に減ったが、2010年は405万台まで盛り返した。2020年は363万台だ。そして直近の2024年度は先に述べた305万台であった。

 この生産規模を250万台まで下げると、2010年の約60%だから、大幅な縮小になる。会社を小さくして生き残りを図るため、企業規模だけでなく、商品ラインアップまですべてがいままでの日産とは違ってくる。日本の他メーカーの2024年度における世界生産台数は、トヨタが997万台、ホンダは364万台、スズキは330万台、マツダは120万台、スバルは95万台、三菱は91万台だ。

 日産の1年間に250万台の生産規模は、マツダの2倍、スズキの80%に相当する。従来のフルラインアップ体制とするには、企業と生産の規模が小さい。だからといって、マツダやスバルのように商品の性格を特化させると、商品の種類が足りない。商品ラインアップの設定が難しい。

 以前の日産の考え方では、ハイブリッドの時代は短く、早々に電気自動車へ移行すると考えた。そこで世界初の量産電気自動車としてリーフを開発して、アリアやサクラもそろえたが、電気自動車の需要は海外でも中国以外は増えてこない。そこで、電気自動車のバッテリーを、エンジンと燃料タンクに置き換える方法で、ハイブリッドのe-POWERを大急ぎで開発した。


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渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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