この記事をまとめると
■ポルシェの911には「ターボ」と「GT3」というふたつのトップグレードがある
■「ターボ」は911シリーズのフラッグシップでラグジュアリーテイストも強い
■「GT3」はレースシーンから生まれた走りに特化したスパルタンなモデルだ
究極のポルシェはどっちだ?
ポルシェ伝統のリヤエンジンスポーツカー、911はいつの時代もカーエンスージアストにとっては憧れの存在ともいえるモデルだった。ちなみにその最新モデルは、2018年に発表された992型となるが、ポルシェは2024年にはそのビッグマイナーチェンジ版となる通称992.2型をリリース。現在はそれまでの992.1型から992.2型へのモデルチェンジが順次行われている過程にあるが、それもまた911のファンには見逃せない話題といえる。
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その圧倒的な人気を証明しているのが、911シリーズで展開する幅広いラインアップだ。
そのコアとなっているのはやはり「カレラ」シリーズだが、ポルシェからはさらに魅力的なスペックをもつモデルがリリースされている。「ターボ」と「GT3」がそれだ。はたしてこのターボとGT3がもつキャラクターとはどのようなものなのか。今回は改めてその魅力に迫ってみることにしたい。
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ベーシックなカレラでさえ、すでにその2981ccの水平対向6気筒エンジンがツインターボ化されたいまでも、そのネーミングにターボという称号を掲げ、それが特別な存在であることを主張するポルシェ。彼らはこのターボを、911シリーズのフラッグシップモデルとして位置づけている。
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リヤに搭載されるエンジンは3745ccの排気量をもつ水平対向6気筒ツインターボ。そのパワースペックは580馬力と強力だが、さらに望めば650馬力仕様のターボSを選択することも可能。これは現在ラインアップされているポルシェ911のなかでは最高の数字となる。ちなみにターボSが可能とする最高速は330km/h。また0-100km/h加速はわずかに2.7秒というから、そのパフォーマンスが間違いなく世界の第一線にあると評することに抵抗はない。
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だが911ターボは、ただ単にその運動性能の高さのみで語られるべきモデルではない。ポルシェが911ターボで強く意識しているのは、そのパフォーマンスとラグジュアリーを両立させること。組み合わされるミッションがデュアルクラッチの8速PDKのみであることや、駆動方式にアクティブAWDシステムのポルシェ・トラクション・マネージメントを採用していることなどは、そのコンセプトを象徴する部分。基本となるクーペのほかに、オープンエアでのドライブが楽しめるカブリオレを用意していることもまた、911ターボのキャラクターを物語っている。
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