アメ車に乗ると「防犯意識」の高さに驚く! 治安が悪化してきた日本もそろそろ電動スライドドアとかが危険な時代になるか? (2/2ページ)

治安の悪化は日本でも他人事ではない

 夜間にアメリカでスーパーやホームセンターに行くと、広い駐車場なのに建物入口近くに駐車車両が集中して停まっている。これも夜間のクルマへの乗降時は大変危険なので、可能な限り犯罪遭遇リスクを減らすということで、アメリカでは当たり前の行動となっているようである。

 日本では車速感応型集中ドアロックはあまり装着が普及していないが、アメリカではマストアイテムかのごとく、当たり前のように装備されているのも防犯対策のひとつだ。

 日本国内のタクシーでは、車庫を出るときにドアロックの確認をする事業者も珍しくない。後席ドアはチャイルドロックも必ずONにしておくようにしている。これは、自動ドアを採用しているので、ドアの開閉操作を運転士に任せてほしいということもあるが、料金を踏み倒して逃亡されるのを防ぐという意味も含まれている。いまはキャッシュレスが主流だが、それでもシステムエラーなどもあるので、きちんと支払い確認ができるまではドアを開けないのが大原則となっているのだ。

 また、周囲の車両との交通トラブルとなったときも、相手がドアを開けて運転士を車内から引きずり降ろそうとするのを防ぐという意味もあるようだ。一般車両でもここ最近は煽られるなど交通トラブルに遭遇するリスクが高まってきており、「ドアロックは必ずすること」ともいわれるようになってきたので、今後は車速感応型ドアロックが広く普及していくかもしれない。

 日本では電動オートクロージャ―(自動でドア開閉する装置)のスライドドアを採用するミニバンなどが当たり前のように走っているが、アメリカだけではなく海外では電動スライドドアだと、開閉に時間がかかり犯罪遭遇リスクが高まるということもあり、日本ほどスライドドア車が普及していないのかもしれないと、筆者は考えている。

 防犯というものに重きをおくアメリカ車を試乗するときは、前述のように、日本ではあまり考えられないことを想定した装備を注意深くチェックするのを筆者は心がけている。

 日本も国際化が進むなか、治安悪化が叫ばれて久しい。このまま日本が治安悪化していくと、すでにあらゆる意味で防犯を重視しているアメリカ車を参考とし、日本でもその防犯意識の高さがより注目されていくかもしれない。


この記事の画像ギャラリー

小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

-

愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

新着情報