ロボットアニメ感全開! 建設機械の世界は自動化&電動化が一気に進んでいた (2/2ページ)

建設機械こそ電動化にうってつけ

 建設機械やトラックを自動化する場合、車両の駆動は内燃機関を利用し、システムの動力や信号は電気を使用するのが一般的だ。これは、大型車両が1回の充電で稼働できる時間や距離が短いため。しかし、建設機械は物理的に限られた範囲で使用される。現場に充電設備を用意すれば、問題を解決することができるのだ。

 こういった背景から、建設機械は電動車両の導入も盛んなのだが、大型ホイールローダーにも注目されている電動車両がある。それが、ボルボの「L120 Electric」だ。建設機械にも厳しい環境性能が求められる昨今、電動化は内燃機関から排出されるCO2・NOx・SOx・PMなどの有害物質を、大幅に抑制することができる。また、内燃機関関連部品が使用されていないため、メンテナンスコストも低く抑えられるのだ。さらに、フル充電までの時間が最速で約90分、稼働時間は約9時間なので稼働効率が高い。

 本機種はオペレーターによる操縦が必要だが、電動車なので「ヨイショ投入くん」のようなあとづけや、改造による自動運転車化も比較的簡単にできるようになるかもしれない。さらに、ショベルやローダーはパーツを変更することでさまざまな機能をもつことができるので、AIが用途に応じてパーツを選択・交換するようになることも考えられよう。ひょっとしたら、建設機械はアニメに出てくるようなロボットにもっとも近いところに位置しているのかもしれない。


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