新型プレリュードの評価は上々! そこで「足りないものはあるのか」「完全無欠なのか」乗って考えてみた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■復活を果たした6代目プレリュードは電動時代の操る楽しさを体現するモデル

■流麗なスタイリングをもちHonda S+ Shiftで走りの高揚感を演出

■今後はカラーバリエーションの充実やホットモデルの展開に期待したい

復活のプレリュードは完全無欠か?

 元祖「デートカー」として一世を風靡した、おなじみのホンダのビッグネームが復活した。2年前の2023年の東京モビリティショーでコンセプトカーが公開され、市販化の計画がある旨が伝えられていたが、ついに現実のものとなった。

 長らく車名が中断している間に時代は大きく変わったが、こうしたクルマが魅力的に見えるのは変わらない。また、かつてほどではないにせよ、2ドアクーペのスペシャルティ市場は比較的活況という。そこでホンダが拡大するハイブリッド市場に向けて、他社にはない電動専用スポーツモデルを投入する運びとなった。

 そんな6代目となる新型プレリュードには、いくつかの使命が与えられている。ひとつはイメージアップだ。じつのところ、もともとホンダがもっていたチャレンジングなイメージは年々薄れていき、年齢層が下がるにつれて好意度が低くなることが社内の調査で明らかになった。そこで、プレリュードのようなクルマを送り出すことで挽回を図ることになったのだ。

 そして、まさしくプレリュードの全盛期だった2~3代目のころに若くして乗っていた世代が、その後に家庭をもち、やがて子育てが終わり、経済的にも余裕ができて夫婦の時間をもてるようになっている。そんな層の興味を、「プレリュード」という名で引き立たせることだ。

 これらを受けて企画された6代目プレリュードは、電動化時代の「操る喜び」を体現する、新たな価値をもったスペシャルティスポーツハイブリッドとなる。

 スタイリングは、ノッチバックが主体だった歴代プレリュードとの共通性はあまり見受けられないが、とにかくこのクルマを見た人が、乗りたい! ほしい! と思うよう、とにかくカッコよく見えることにこだわったとのことで、スタイリッシュなクーペに仕立てられている。

 流麗なファストバックスタイルで、プレリュードとしては歴代初の3ドアハッチバックとされたのは、夫婦で旅行に出かける際に荷物の積み降ろしがしやすいようにとの配慮による。

 ボディカラーは「ムーンリットホワイト・パール」という新色を含め全4色(初年度限定車はそのツートン)とやや選択肢が少なく、またプレリュードと聞いてイメージする赤系もあるが、そのほかの3色が無彩色というのが少々気になる。ぜひ発売されてから増えることに期待したい。


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岡本幸一郎 OKAMOTO KOICHIRO

モータージャーナリスト

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