いまの若者には意味不明!? 昭和のクルマにゃ当たり前だったドアに「ニョキッと生えた棒」はナゼ消えた? (2/2ページ)

セキュリティ面に難点アリ

■残せばいいのに、なぜなくなってしまったの?

 さてこのドアロックノブ、いまは国産車ではあまり見かけなくなってしまいました。輸入車ではBMWやメルセデス・ベンツなど一部に採用例が残っているようです。トヨタ系ですがレクサスも採用例が多いようなので、欧州の高級志向の車種にはまだ必要と判断されているのでしょう。

 その流れかどうかはわかりませんが、トヨタの高級ミニバン、アルファード&ヴェルファイアの現行モデルでドアロックノブが復活して、SNSの一部が賑わったのは記憶に新しいところです。

 という感じで、ドアロックノブは国内ではほぼ絶滅状態なのですが、それは一体なぜでしょう?

 この理由については諸説ありますが、セキュリティ上の問題から採用しなくなったというのが有力意見です。外からパッと見てドアロックが「掛け忘れている」ということがわかってしまうと盗難のリスクがはね上がってしまうから、とのことです。

 運転手がドアロックの状態を確認できて安心という反面、盗難のチャンスを窺っている側からしたら、うっかり掛け忘れてクルマから離れてしまったことが丸わかりになってしまうので、そういう状況は避けたいですね。

 国内で盗難に遭いやすいクルマの代表格であるアルファード&ヴェルファイアが復活させたことには疑問符が浮かびますが、逆に、離れると自動でロックを作動させる機構などもあるため、セキュリティが万全だという自信の表れと取ることもできます。

 いまやクルマのセキュリティシステムは高度な電子システムで対策がされていますので、もうドアロックノブがどうのという問題ではなくなっていますが、旧車と呼ばれる1980年代以前の車両ではまだアナログなので、10代の悪い子レベルでも外からのドアロック解除はそう難しくないというハナシも聞きます。ドライブに出かけるときは何重かの対策を用意して盗難に備えるに越したことはないでしょう。


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往 機人 OU AYATO

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