プレミオもアリオンも終売で捜査用「覆面パトカー」の定番車両がなくなった! 今後の主力は果たしてどうなる? (2/2ページ)

唯一の実用セダンとして生き残れるか

 そして最近、頭ひとつ覆面パトカーで抜きんでて目立っているのは、トヨタ・カローラセダンである。筆者がまずカローラセダンの覆面パトカーに遭遇したのは警視庁管内であった。カローラフリークを自負し、30年以上カローラセダンを乗り継いできた筆者は、現行型セダンでシルバーメタリックのGに乗っている。

 覆面パトカーのグレードまでは確定するに至っていないが、見た感じ同じシルバーメタリックで、ハイブリッド仕様となっているようである。筆者も同じシルバーメタリックに乗っているが、残念ながら純ガソリンエンジン車なので、そこは残念に思っている。

※画像は色違い

 この前テレビニュースを見ていると、警視庁以外の管轄で起きた事件現場にボディカラーがホワイトのカローラセダンが映っていたので、「もしかしたら」と思って入念にチェックすると、それも覆面パトカーであった。適度なサイズの日本メーカー製セダンといえば、もはやカローラセダンしか存在しないといってもいい状況となっている。

 しかし、こうなってくると、前述したスズキ・キザシではないが、セダンというだけで街なかで目立ってしまうことにもなってしまう。そう考えると、秘匿性の観点から、今後はカローラセダンではなくカローラクロスが覆面パトカーとして採用されていくかもしれない。覆面というぐらいなのだから、街の風景に溶け込んだ車両が使用されるのは当然の流れといっていいだろう。すでに神奈川県警では日産エクストレイルを覆面パトカーとして使っているようである。

 カローラセダンを30年以上乗り継いできたが、まさかカローラセダンが覆面パトカーとして採用されるとは想像もしていなかった。国内外の刑事ドラマが大好きであり、最近はあまり放映されなくなったが、警察24時的な番組に関してはヘビーウォッチャーでもある筆者としては、嬉しい限り。

 ただ気になるのが、カローラセダンすら次期型では日本市場だけセダンがなくなるのではないか? という不安もよぎっている。日本車で唯一ともいえる実用セダンなので、期待も込めて次期型でも残ると信じているのだが、やはり不安を拭えないでいる。

 筆者はカローラ好きのなかでもセダン以外を認めない原理主義者を自負しているので、セダンがなくなると次の選択肢がなくなることになるからだ。しかも、仮に残ったとしても、現行型ですらハイブリッドしかないので、次期型もハイブリッドのみとなるのはほぼ既定路線だろう。

 現有カローラの1.5リッター直3エンジンは燃焼効率も高いようで環境負荷も低めとなり、燃費性能もよく気に入っている。喰わず嫌いともいわれてしまうが、走行距離は目立って伸びておらず、いままでハイブリッドの必要性を感じていなかったので、ガソリンモデルの廃止に関して不安は拭えないでいる。

 カローラセダンがこのまま覆面パトカーの定番となれば、次期型でも国内にセダンが残るものと筆者は期待しているが果たして……。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
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乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
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渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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