この記事をまとめると
■酷暑の2025年8月単月締めの新車販売台数は前年比で微減となった
■例年8月は上半期末月の半期決算セール月である9月を見据えて登録台数が少ない
■今後は未使用中古車流通量も含めてさらに販売競争が激化していきそうだ
これだけ暑いとディーラーに行く気も起こらなくなる
9月に入っても全国的に酷暑が続いている。2025年の夏はまさに異例づくしといってもいい、とびきり暑い夏となった。すでに6月から全国的な酷暑がはじまり、本稿執筆時点でも40度近くまで上昇するような災害級ともいえる、ひどい暑さもそろそろ収束へ向かうだろうともされているが、関東地域あたりでは酷暑傾向は10月まで続くのではないかともされている。
2025年8月はその酷暑の夏が顕在化した月といっていいだろう。筆者の居住地域でも当たり前のように35度以上となる日々が連日続いた。こうなると、なかなか新車ディーラーへクルマを見に行こうという気もちにもならない。ましてや最近の新車ディーラーは、冷房の効いたショールーム内での新車展示は台数が少ないか、展示車両がないのは当たり前であり、試乗車が展示車もかねているので屋外展示が一般的となっている。
車両の室内展示がないディーラー画像はこちら
そのため、実車チェックはおろか試乗も、暑くなり過ぎた車内を考えるとなかなか気が進まなくなる。8月はもともとディーラーの長期にわたるお盆休みによる稼働日数不足や、世間での夏休みムードのまん延(新車購入よりもレジャーといった雰囲気)もあり、販売台数は年間でもっとも少なくなることがほとんど(たまに4月のほうが8月より少ない時もある)なので、そこに歴史的ともいえる酷暑が加わった2025年8月の新車販売台数には大いに興味が沸いていた。
屋外展示の試乗車画像はこちら
自販連(日本自動車販売協会連合会)から登録車、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)から軽自動車の2025年8月単月締めで発表された統計数値をみると、登録乗用車が15万9854台(前年比88.6%)、軽四輪乗用車8万9474台(前年比98.2%)となった。
現状では当月(8月)受注分を受注月内に登録(軽自動車は届け出)し、ましてや納車するということはほぼ不可能といっていい状況となっているので、2025年7月以前に受注して新規登録(軽自動車は届け出)及び納車できていない受注残とよばれる状況となっている車両で、8月に新規登録(軽自動車は届け出)可能なものの申請手続きを進めて販売台数としてカウントしているものがほとんどといっていいだろう。