ターボもなきゃ4WDも設定なし……これをセリカと呼ばせるのか? 乗ればいいクルマだけど販売的には失敗した7代目セリカの残念っぷり (2/2ページ)

味付けはスポーツカーそのもの

 パワーユニットは自然吸気に回帰し、すべてダウンサイジングユニットの1.8リッターで、SS-1に1ZZ-FE型(145馬力/17.4kg-m)、SS-Ⅱ、およびSS-Ⅱスーパーストラットパッケージに2ZZ-GE型(190馬力/18.4kg-m)を搭載。SS-Ⅱには4ATおよび6速MTが組み合わされていた。サスペンションはフロントにストラット(SS-Ⅱスーパーストラットパッケージはスーパーストラット)、リヤにはバイザッハアクスル式ダブルウイッシュボーン。タイヤサイズはグレードによって195/60R15、205/55R15、205/50R16(SS-Ⅱスーパーストラットパッケージ)がフィッティングされている。

 6代目比で60〜90kgの軽量化が施され、サスペンションも運動性能にこだわった設定となり、FFのみの駆動方式になったものの、SS-Ⅱの可変バルブタイミングリフト機能(VVTL-i)を奢るハイオク仕様の自然吸気1.8リッターエンジン、6速MTの用意から、走りの評価は高かったものの(欧州でも)、エンジン形式、数値、駆動方式にこだわる当時の日本のユーザー、ターボ×4WDを知っているセリカファンにとっては、奇抜ともいえるエクステリアデザインとともに、好みが大きくわかれることになったのである。

 つまり、4WDもターボもないセリカが7代目であり、合わせて、ロボットチックなエクステリアデザイン、歴代セリカが活躍していたワークスチームが参戦する、セリカ人気を後押ししていたWRCから1995年に撤退していたことも、人気の低迷につながったようだ。

 初代セリカリフトバックに少年時代から憧れ、「セリカって5代目までがいいんだよなぁ」と思うのはボクだけだろうか……。


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青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

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フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
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Yuming

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