この記事をまとめると
■カーズ・ドットコムよりアメリカン・メイド・インデックス2025が例年どおり発表された
■アメリカン・メイド・インデックスは「アメリカ製のクルマ」純度をランク付けしたもの
■アメリカンブランドのクルマはトップ10のうち半数の5台にとどまった
いまやアメ車もアメリカ純度は低い
トランプ関税のハチャメチャぶりには多くの方が迷惑をこうむっているわけで、クルマ好きにとっても見過ごせない話題。アメリカ本国でも、自動車関連の仕事に就いている方々はかなり神経質になっているとのこと。
そんななか、アメリカン・メイド・インデックス2025が例年どおり発表されました。これは、独自の基準で「アメリカ製のクルマ」純度をランク付けしたものですが、結果は驚きを通り越して開いた口がふさがらないものでした。
カーズ・ドット・コムのアメリカン・メイド・インデックス2025のHP画像はこちら
アメリカで信頼のおけるクルマ情報を網羅しているカーズ・ドットコム(cars.com)は、2006年からアメリカン・メイド・インデックスを制作し続けてきました。当初の基準はアメリカ国内での販売とアメリカ国内部品の含有量というざっくりしたもので、トップに躍り出たのはフォードF-150ピックアップでした。
もっとも、このふたつのデータでは、自動車製造の複雑さを説明するのに論拠が薄いと考えられ、2020年に大幅な改定が行われました。その結果、「最終組み立ての場所」と「国内部品含有率」「エンジンとトランスミッションの原産国」といったファクターが加えられ、また、自動車の製造に生計を捧げている数十万人の人々を考慮して「製造業の労働力スコア」という独自の基準も設定されたのです。
で、2025年の結果というとベスト10のうちわけはテスラ4台、ホンダ3台、ジープ1台、KIA1台、そしてフォルクスワーゲン1台とアメリカンブランドは半数でしかなく、残りは海外メーカーによるアメリカン・メイドということに。いくらなんでも、お馴染みのアメ車がジープ1台とはにわかには信じがたいものです。
テスラのモデルラインアップ画像はこちら
それぞれのデータを元に背景を探ってみると、まず4台のテスラは最終組み立て地はもちろんカリフォルニア州フレモントとアメリカ国内であり、国内製(またはカナダ製もOKだそうです)部品の含有率も非常に高いとのこと。
テスラのカリフォルニア州フレモント工場の内部画像はこちら
ただし、EVゆえの「エンジン&トランスミッション」要素についてはモーターとバッテリーの生産国で判断されるようで、これまたアメリカ製品がほとんどを占めるのだとか。このあたり、ひところのマスク氏とトランプ大統領の親密さを見ると想像もつきやすいかと。また、労働力スコアについても、テスラの生産拠点はアメリカ人労働者が大半を占めるとされています。