「メンカク」「逆落とし」「ギョーヨコ」って何のこと? 隠れファンの多い警察が使う「隠語」をまとめてみた (2/2ページ)

免許や行政処分の照会には隠語だけでなくコードも使われる

 照会だけでなく、免許証の確認も地域別に異なっていて、ずばり「メンカク、願いします」という警察もあれば、「L1、願います」と隠語(コード)を使う警察もあります。なお、L1は一般的な免許照会ですが、L2になると行政処分についての照会ですので、違反点数などが返信されてくるはずです。この際、「メンバン」という隠語も使われがちで、免許証番号、すなわち番号欄の12桁+交付日右の5桁の意味となります。

 そのほか、交通系では「コウキ=交通機動隊」「事故捜(ジコソー)=交通捜査係」、また古くは「ジラタイ=自動車警邏隊」「青パト=自治体運営の防犯パトロールカー」「坂落とし」といった用語も使われていたようですが、現在は死語に近いようです。ちなみに、坂落としというのは下り坂での速度計測を指すもので、スピードが乗りやすい下り坂での検挙を狙った取り締まりのこと。意地悪な上に、正確性にも欠けるとして、近年では行われていません(と望みたいものです)。

 交通系からは外れますが、警察ならではの隠語として「ウカンムリ=窃盗事件」「ゴンベン=詐欺事件」そして「サンズイ=汚職事件」といった漢字の部首をあてたものもあります。「ギョーヨコ=業務上横領」はどこかの繁華街かと思いきや、単純な略語でした。「センターポール=男性器」は最初に警視庁が露出狂を手配した際に使ったもの。「ノビ」は侵入窃盗罪、すなわち泥棒が忍び込む手口にちなんでいます。

 知らなくても不都合はないものの、警察官が無線で通話している横で「それ知ってるぞ」みたいな顔をするのもいい気分かもしれません。とはいえ、PCのリヤシートに座らされてしまったら元も子もありません。照会通信で「05(公務執行妨害のコード)ヒット、送ってよろしいか」などとやられたらシャレになりませんからね(笑)。


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石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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