伝説のホットハッチ「205GTi」をプジョーが現代流に復活! どのあたりに「205GTi」がいるのか「e-208GTi」の外観をプロが徹底分析!! (2/2ページ)

キモはGTIロゴと安定感のある下半身?

 では、サイド面はどうでしょう? 205GTiでは、フロントバンパーも含めて太いブラックのプロテクターが追加され、ここに赤いラインを引くことで高性能なイメージを演出していました。まあ、1980年代的の代表的な表現といえます。

 一方のe-208は、現代のクルマらしく、サイドプロテクターのない広く滑らかなサイド面が特徴です。そこで、まずフロントで56mm、リヤで27mm広がったトレッドに対応したフレアを設け、もともとあったホイールアーチプロテクターの幅を広げて下半身の安定感を増したことがひとつ。

 そしてもうひとつが、ホイールによる演出です。205GTiでは15インチの穴あきホイールが特徴でしたが、新型はこれをモチーフに大きな「穴」を特徴としたデザインとし、グリル同様の大きな「GTi」ロゴを置くことで迫力を出しました。ちなみに、リヤは新型独自のアイテムとしてスポイラーとリヤフォグランプ一体のディフューザーを追加、現代的なスポーティカーのスタイルとしています。

 一方、インテリアも同様で、もともと208シリーズは3D I-COCKPITをはじめとした立体的でアグレッシブなデザインでしたが、ステアリングやシートに赤いアクセントを施し、やはりここにも「GTi」のロゴを置くことで徹底した特別感を演出しています。

 さて、ここまでエクステリアを中心に新しい208GTiのデザインをチェックしてきました。振り返れば、オマージュした205GTiは、ピニンファリーナと共同開発した端正なハッチバックスタイルに対し、そのイメージを壊さない絶妙な高性能イメージを付加しました。

 そして新しい208GTiでは、ベース車がすでにアグレッシブなスタイルである点は異なるものの、そこへやりすぎない範囲で「盛りつけ」を施した点は同じであり、プジョーのGTi DNAを巧く継承できたのではないでしょうか。


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すぎもと たかよし SUGIMOTO TAKAYOSHI

サラリーマン自動車ライター

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筒井康隆 /三谷幸喜/永六輔/渡辺貞夫/矢野顕子/上原ひろみ

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