トラックが悪いんじゃん……と言ったって事故ったら悲惨! 知っておくべき大型トラック運転士の「見えにくい場所」とは (1/2ページ)

この記事をまとめると

■日本の交通社会は自転車・原付・大型車が混在している

■トラックの前方や左側はドライバーに見えない死角だ

■元大型トラック運転手が命を守るために絶対近づいてはいけない場所を語る

自転車と大型車が混走する日本の道路状況は危険がいっぱい

 狭い国土でありながらも沢山の車両が街を行き交う、交通大国日本。便利な存在とは、使い方を誤るととんでもなく危険なモノへと変貌を遂げる。自動車は凶器とはよくいったもので、日本では毎日のように痛ましい交通事故が発生しているのだ。

 そんな日本で暮らしている以上、交通事故はもちろん他人事ではない。「自分は事故を起こさない」という謎の自信をおもちのドライバーが多いようにも感じられるが、たとえ自分に非がなくとも、貰い事故というものが存在する。そう、いつ交通事故の被害者や加害者になってしまっても不思議ではないのだ。そして、交通事故の当事者になってしまうと、最悪の場合は命を落としてしまうことになる。その危険性を理解して日本の交通社会で生きている人たちは、はたしてどれくらい存在しているのだろうか。

 とくに自転車や原付バイクに乗っている人たち。もっとも命を落としやすいといっても過言ではないほど危険な車両に乗っているにもかかわらず、とても無謀でいい加減な運転をしている人が数多く見受けられるのだ。

 その背景には、弱者保護という日本の悪しき文化が災いしているのかもしれない。自身が悪いと認識していながらも、どこかで「クルマが来ないだろう」や「クルマ側が避けるだろう」などという甘えが、自身を危険に追いやっているのだ。

 しかし、いくら交通事故の過失を自動車側に押し付けることができたとしても、命を失ってしまっては元も子もない。わが身を守るためにも、交通事故を起こさないための注意を欠かすことは賢いとはいえないだろう。

 かくいう筆者は、過去に大型トラックのハンドルを握って全国各地を走っていた。幸いにも大きな事故に直面したことはないが、自転車や原付バイクに対してヒヤリとした経験は、数え切れないほど存在する。目の前に突如として割り込んできたり、突如として進路を変えて左折している車体の左側に突っ込んできたり。

 そのような経験は嫌という程してきたのだが、彼らの気もちがわからないでもない。大きな車体をもつ大型トラックは、視線の妨げとなるため邪魔な存在であるだろうし、実際に乗ってみなければその危険性や特性などを理解できるはずもないからだ。その特性さえつかんでいれば、悲惨な事故から身を守ることにつながるに違いない。そのような考えから、この記事を執筆している次第である。


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