イマドキの若者からしたら「冗談でしょ?」 昭和のクルマに大マジで採用されていた装備4選

この記事をまとめると

■運転支援などが進化する一方で現行車では姿を消した装備が数多く存在する

■ミラーワイパーや速度警告チャイム、コラムシフトなど時代を映した機能が懐かしい

■快適性や安全性の進化が高い利便性とともに新たな価値観へと装備を変化させた

気づいたら消えていた装備たち

 ひと昔前までは絵空事といっても過言ではなかった運転支援システムなどはいまでは当たり前となりつつあるが、その一方で静かに消えていった装備たちも存在する。今回は、現行車ではすっかり見かけることがなくなってしまった装備をご紹介しよう。

ミラーワイパー

 後方を確認するために必須装備ともいえるドアミラーは、水滴の付着やくもりなどで視認性が著しく低下してしまうこともある。そんな不満を解消するのが、ミラーに備わるワイパーで、初代レパードやシーマなどスペシャリティカーや高級車に備わっていた。

 トヨタはドアミラーではなくドアミラー付近のサイドウインドウにワイパーを設定しており(マークII系)視界の確保にさまざまなアイディアを用いていた。

 しかし現在ではデフロスターの性能向上や、ミラー鏡面に熱線を入れるといった対策が一般的となり、物理的なワイパーを見ることはなくなっている。

速度警告チャイム

 当時を知らない世代でも「頭文字D」によって一気に知られることとなった速度警告チャイムは、普通車で約100km/h、軽自動車で約80km/hで鳴り出すもので、当時のそれぞれの公道上での最高速度を超えたことを知らせるものだった。

 じつはこれ、1974年11月の保安基準の改正によって装備を義務付けられたものだったのだが、輸入車メーカーからの意見や、眠気を誘発するという声もあって1986年3月には義務化が撤廃となり、次第に姿を消していったのだった。

コラムシフト

 多くの車両でシフトレバーはセンターコンソール部に備わっているものだが、そのシフトレバーをステアリングコラムに移設することでウォークスルーやフロントベンチシートといったことが実現できるため、一時期はコラムシフトが多く採用されていた。

 さらに古いモデルになるとコラムマニュアルというものも存在し、トラックやワンボックス、タクシーなど多くの車種に採用されていたのである。

 近年ではより操作性の高いインパネシフトが主流となっているほか、ハイブリッド車やEV車では電気信号でシフトを制御するモデルも増えてきていて、レバーではなくボタンとなっているものも多く、自由度が高まったことで姿を消している。

回転シート

 1980~90年代のワンボックスカーに採用され、当時の子どもにとっては憧れの装備となっていたもの、それが回転シートだ。これは3列シートの2列目が180度回転することで、3列目シートに座る乗員と向かい合って座ることができるというものだ。

 ただ実際に使ってみると、後ろ向きで座るとクルマの動きを予測しづらいことで乗り物酔いを起こす確率が上がるほか、安全性の面でもやや不安が残るというところ。

 回転機構を備えながら通常のシートと同じくらいの安全性を確保しようとするとかなりの重量となることが予想され、コストも上がってしまうため、徐々に設定されることがなくなってきた。そのかわりに2列目シートはより豪華で快適なシートに進化しており、価値観の変化も回転シートが消滅した理由のひとつかもしれない。


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小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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