この記事をまとめると
■ジャパンモビリティショーが2025年10月30日から11月9日の期間で開催
■いままでにないコンセプトで開催されており世界から注目を浴びている
■トヨタブースで展示されたカローラコンセプトは次世代のカローラに相応しい1台だった
JMSは2025年も大成功
2025年10月30日から11月9日の期間で、ジャパンモビリティショー2025(以下:JMS)が東京都内で開催された。本稿執筆時点では累計入場者数の発表はないものの、会場を訪れた多くのメディア関係者が肌感覚で、前回をしのぐ盛り上がりを見せていると感じた。
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開幕に先立ち、29日に行われたメディア向け先行公開日(プレスデー)に会場内を歩いていると、海外から訪れたと思われる外国人メディア関係者が目立った。アジア系はもちろんのこと、前回には目立たなかった欧米系メディアと思われる白人メディア関係者も多く見かけた。
BYDオートが軽自動車規格のBEVと日本国内に合わせたBEV小型トラックの世界初公開を行うとのことで、中国から120人前後とも噂される、大量のメディア関係者が会場を訪れていたとの話も聞いている。しかも彼ら、ご招待で訪れているわけではなく、それぞれ自己負担で訪れているようだというのだから驚きである。
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ほかにも個別で、一部メーカーがJMS2025開催期間に絡めてイベントを開催し、招待しているケースもあるとも聞いている。まさに名実ともに国際モーターショーとしてJMS2025会場がにぎわいを見せていた。
海外だけではなく、日本国内のメディアもJMS2025に注目した背景には、前回(2023年度)とは若干異なる展示趣向があるようだ。前回は中長期的な将来へ向けたやや現実味の薄いコンセプトカーの出展が目立っていたが、今回は「近い将来発売予定」みたいな、コンセプトというよりはプロトタイプに近い出展車両が目立っていたのである。
荒唐無稽というと失礼だが、「まず直近では出ないな……」という出展車両よりは、「いつ発売になるのかな?」と、より現実味のあるモデルのほうが集客力があるのは否めず、今回のJMS2025はそれが見事に当たったといってもいいだろう。
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子ども連れでも、子どもを飽きさせないようなエンタメ色の強いコーナーも会場内には充実し、最寄り駅から会場までといった会場近くの場外地区でも併催イベントが行われており、地域一体でお祭りムードを盛り上げ集客に効果を発揮しているように見えた。
先進国、新興国を問わず、単純なトレードショーとなりがちなのが世界のオートショーだ。そのなかで異彩を放ち、東京モーターショー末期の沈滞ムードを、JMSとしてコンセプトごと変えて見事に復活させた事例は世界でも注目されており、会場内では某国のオートショー主催関係者の姿も見かけるほど。
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一般公開日には、展示コーナーへの入場規制も行われるほどの人気のセンチュリーや、開催直前で発表されたランドクルーザーFJといった話題に尽きないモデルが多く、人気を独り占めしていたともいっていいトヨタブースだが、筆者が注目したのはカローラ コンセプトである。